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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第62話:情報と金は使い方が肝心。
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それなのに目の前の端金(はしたがね)に目が眩んで、リスキーな道を歩むのか?
失敗しなければリュカさんに対しての自尊心も回復できるだろうけど、一生扱き使われるだけだぞ。
目の前の5万(ゴールド)に手を伸ばすのなら、その事を肝に銘じることだ。

ウルフSIDE END



(グランバニア城・国王応接室)
ユニSIDE

「あの馬鹿、金に手を出しましたね」
「そう言うなよウルフ。金に手を出すように仕向けたのは僕等なんだから」
マオは目の前に置かれた5万(ゴールド)を抱えて出て行った。

「『僕等』って俺も含めるなよ。頻りに煽ってたのはリュカさんだろ!」
「いやいや、僕等4人の共同作業でしょ」
あの女はスパイになることを了承し、5万(ゴールド)を手にして出て行った。

「おいおい……この悪巧みにユニさんとオジロン閣下を含めるのは、ある種のパワハラ……嫌味でしかないよ」
その通りだ……私はリュカ様の思い通りに動いてたとしても、恩義在るグランバニア王家に泥棒を推薦したことになる。

「でも……いい気味でしょ? あの女、今後は異国で苦労するんだぜ」
「そうですか? 信頼して心を許したユニさん……優しさに浸り体を許したオジロン閣下……2人ともハラワタ煮えくり返ってると思いますけどね」

その通りだ!
私の大切なグランバニアを……リュカ様を陥れようとした事を許す訳にはいかない。
「だとしたら……僕に対してキレてほしいね」
マオに対する怒りを沸々と滾らせていたら、リュカ様がトンデモない発言をなさった!?

「僕は全てを知っててマオを泳がせたんだ。その際に誰かが犠牲になる事も判ってて皆を罠に嵌めたんだ。だから騙された事に怒りが収まらないというのなら、文句は僕に言って欲しいし、辞表も受け付ける。勿論、辞めてほしくはないけど、マオへの怒りが収まらず今回の計画の妨げになるというのなら、辞職して民間企業で働いてくれ」

リュカ様は優しく微笑みながら私達を見詰めてくる。
マオへの怒りを抑えて、これからも国家(グランバニア)の為に働くか、城から出て行き国政に携わらない仕事をするのか……今すぐ選べと仰ってる。

「良いのかリュカ……ワシ等が民間に下ってマオの事を言い触らせば、お前の計画は台無しになるのではないのか?」
その通りだ……別に脅すつもりはないけども、リュカ様から離れれば、私達の制御も出来なくなってしまうだろうに。

先刻(さっき)も言ったけど、マオがホザックにスパイだとバレても困らないんだよ。別プランが用意してあるのだし、どっちに転んでも僕は痛くも痒くもない」
た、確かに……

「でもね……自分の怒りを晴らす為に、敵地深くに潜り込んでリスキーな仕事をしてる人間を陥れるよう
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