暁 〜小説投稿サイト〜
限りなく○○○に近いサイト
何故、対応がなされないのか
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 メールが届いてから二カ月――。
 あまりもの迷惑メールの多さに閉口し、おれは目の前にあるメールフォルダを見返していた。
 何気なく、バッドノベルスからのメールを収めるフォルダを開き、そういえば以前、
《 順次対応する 》
 というメールが来てから、一体どれくらいの月日が経ったのだろう、とそのメールを開いてみた。
 ――何だ、これは?
 おれは自分の目を疑った。
 二か月前に来たそのメールには、宛先欄に自分のメールアドレスを含む、数十人のアドレスが、奇妙な暗号でも伝えるかのように、我が物顔でのさばっていたのだ。
 ――冗談じゃない。
 おれは捨てアドではなく、メインのPCアドレスで登録しているのだ。そのアドレスが、この数十人の手元に渡っているというのだろうか。
 いや、何より、こんな重大な『個人アドレスの流出』と言う事故を、運営は何の対処もせずに放っているのだろうか。
 いや、事実、放っているのだ。
 今までも、不具合や悪意ある他ユーザーの行為に、対策が取られて来たことなど無きに等しい。

 たとえば、色々な小説に、読んでもいないのに「おもしろかったです!」と、簡単なコピペのコメントを張りつけ、自分の小説を読んでもらえるように仕向ける悪質ユーザー――こんなユーザーは最悪だ。
 なぜ、読んでいないと判るか?
 応えは簡単である。
 同じコメントを6回も貼りつけて来て、その内の3回は、同じ小説へのものだった。しかも、全て、初めまして、から始まる同じ文面で。
 ――一体、何回読めば、初めまして、ではなくなるのだ?
 だが、いまだに取り締まられずに野放しである。

 そして、読者様からいただいた数百ものコメントが、ある日突然、すっぽりと消えていたこともある。
 もちろん、コメントを戻して欲しい、と何度も要望した。
 これには、
「コメントの件をお先にされた方がよいとの事ご要望確かに承りました」
 と、そのサイトからの返事が、当サイトが立ちあげられた『バッドノベルスは危険なサイト?』のコメント欄で、7月11日に返答されている。
 だが、3ヵ月が経った今も、コメントは戻ってきていない。
 その間に、他の何かが改善されたということもない。
 後回しにされているのか、それとも、対応する気が全くないのか……。
 とにかく、万事がそんな調子だったのだ。




 おれは、そのことを思い起こしながら、PCの前でテレビをつけた。

 ある国で、女子教育が妨害されたことに対して、インターネットで呼びかけた少女が、銃撃された――そんな痛ましい事件を告げていた。
 妨害した組織が、少女の口を封じるために、殺そうとしたのだ。
 自分たちにとって都合の悪いことを、全世界へ向けて発言されないように。

 そして
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