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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百四十八話 曙光
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しかし反乱は地方に分散し、制圧には時間がかかるでしょう。そうでは有りませんか?」

何処か非難めいた口調になっただろうか? 敵は分散させて討つのが用兵の常道だが、この場合はむしろ集中させて叩いたほうが効率は良い。その思いは司令長官にも有るはずだ。

「そうですね。確かにそれはあるかもしれません。しかし私が考えていたのはそうではないんです。本当にあれが上手くいくかどうか、それを考えていたんです」
「……」
司令長官が考えていたのは例の案が上手く行くかどうかだった。

「十分に考えたわけではないですからね。何処かに穴があるような気がするんです。失敗すればアントンは悲しむでしょう。私は彼のそんな顔は見たくないんです」

そう言うと司令長官は立ち止まって溜息をついた。どうにも憂鬱そうな表情だった。



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