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Fate/GrandOrder~救世の復讐者と盾の少女~
人理継続保証機関・カルデア
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「キュウ……?キュウ……キュウ?フォウ!フー、フォーウ!」
俺の耳に、何かの鳴き声が響いた。
目を開けると、そこにはピンク髪の女の子が立っていた。
「………」
明らかに見られている。興味津々のようだ。
「………あの。朝でも夜でもありませんから、起きてください、先輩達」
……ああ。そりゃ見るわ。こんな冷たい床で寝てたら興味津々にみるわ。
俺は起き上がると、隣で同じように倒れている桜を揺する。
「おい、桜」
「ん……。せん……ぱい?」
桜は目を擦ると、覚醒する。
「……えっと。ここどこですか?」
それは俺が聞きたいくらいだ。タイムウィザードリングを使った直後にこの出来事だ。気絶して適当な時間軸で投げ捨てられたに違いない。
「まぁ……、それは良いとして。君は何者だ?」
ピンク髪の女の子に、俺は問う。
「いきなり難しい質問なので、返答に困ります。名乗るほどの者ではない____とか?」
「……それ、人を馬鹿にしてる?」
「いえ、名前は在るんです。名前は在るのです、ちゃんと。でも、余り口にする機会がなかったので……印象的な自己紹介が出来ないと言うか……」
俺と桜は二人してその子を見る。自己紹介をする機会が余りない、と言うのは些か不自然ではあるが、敢えてスルーする。すると、咳払いをして少女は話始める。
「……コホン。どうあれ、質問よろしいでしょうか、先輩達。お休みの様でしたが、通路で眠る理由が、ちょっと。固い床でないと眠れない性質なのですか?」
「んな訳在るか!」
「そうなんですか先輩?」
「桜も分かってて乗るんじゃねぇ!」
なにこのボケ。桜だけでも大変なのに桜がもう一人増えた感じは!
「でも、すやすやと、教科書(テキスト)に載せたい程の熟睡でした」
「んなしょうもないもん載せる教科書があるか!」
なにこの子、ある意味恐ろしい。
すると、足元で声が聞こえた。
「フォウ!キュー、キャーウ!」
「……失念していました。あなたの紹介がまだでしたね、フォウさん」
少女は小動物も抱えると、紹介してくる。
「こちらのリスっぽい方はフォウ。カルデアを自由に散歩する特権生物です。私はフォウさんに誘導されて、お休み中の先輩達を発見したんです」
「フォウ。ンキュ、フォーウ!」
フォウは少女の腕から離れると、何処かに行ってしまった。
「……また何処かに行ってしまいました。あのように、特に法則性もなく散歩しています」
「……見た目不思議生物だな」
「見たことありませんね、ムーンセルに在ったかな……」
「……あんじゃね?実在してるし」
「あれ、なついてんのあんただけ?」少女に聞くと、直ぐに頷く。
「はい。私以外には余り近寄らないのですが。先輩達は気に入られたようです。おめでとうございます。カルデアで二人目、三人目のフォウ
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