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SECOND
第一部
第三章
第二十六話『ありがとう』
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測で他の子に命を張れって言うの。ここよりも、みんなよりも、その浜の端ってとこが重要だって言うの?」
キュゥべえ「いやあ、そうではないよ。」
 キュゥべえは尻尾をくるりと回した。
キュゥべえ「実はね、翠。響亮が自分は浜の端に行くから君をそこへ呼んでくれって言ったのさ。」
翠  「あいつが…」
キュゥべえ「うん。」
翠  「キュゥべえ、あなたは亮のことを知っているの?」
キュゥべえ「うん。」
翠  「いつから?」
キュゥべえ「う〜ん、実際に会ってみたのは割と最近で、丁度詩織が魔法少女になった日だったよ。その存在自体に気付いたのは君が魔法少女になる少し前の事だけどね。」
翠  「どうして黙っていたの?」
キュゥべえ「それを君達に知らせるべきかどうかの判断が出来なくってね。」
翠  「あいつは何者なの?目的は?どんな能力を持っているの?」
キュゥべえ「ハハハ、いや〜僕の方がよっぽど知りたいくらいなんだけどねぇ。」
翠  「…」
キュゥべえ「翠、僕だって万能って訳じゃないんだ。僕は僕なりに最善を尽くしているつもりさ。でもまあ、今回の件では対応が悪かったと思っている、その事については謝罪するよ。でもその上で改めてお願いするよ。翠、亮に対抗出来るのは君だけだ。だから亮が向かった浜の端に行って、君にその対応をして欲しい。」
 翠は迷った。必要とされるのは嫌じゃないし、何よりあの亮には翠も深い因縁を感じていた。しかし今の仲間にも愛着があった。彼女達が自分を正しい方へと導いてくれている気がしていた。そしてそれが何よりも自分にとって必要な予感があった。
翠  「でもやっぱり、ここが心配だから…」
キュゥべえ「恐らく亮はもう見滝原には現れないと思う。だからもうここは大丈夫だよ。」
 尚も翠はほむらを引き合いにしてぐずった。
翠  「でも今私、ほむらさんとは会いたくないから…」
キュゥべえ「それがね、亮はほむらが浜の端にいるからそこへ行くって言ったんだ。恐らくほむらは彼の目的の一つなんだよ。」
翠  「えっ、ほむらさんが…」
 翠はほむらを心配した。一度好きになった人を完全に嫌いになるのは難しい事だった。
キュゥべえ「頼むよ、翠。」
 だが翠は煮え切らなかった。
翠  「取り敢えず、他の子に相談してみる…」
 そして翠は玄関から逃げるように飛び出して行った。

  ?

 夜の公園に詠達三人が集まっていると、そこへ翠がやって来た。翠は深刻そうな面持ちで、他の三人はすぐにそれに気付いた。
詩織 「翠、何かあったの?」
詠  「翠、もしこの前の超巨大魔獣戦の疲れが残っているのなら、狩りは私達だけでやるわよ。私達だって普通の魔獣なら大丈夫なんだからね。」
 翠は顔を上げ、みんなに向かって言った。
翠  「あのね、さっ
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