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SECOND
第一部
第二章
第十五話『よく反省しておけ』
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詠  「そうね…」
唯  「ほら!だからキュゥべえ、ほむらの住んでる所を早く教えてくれよ。」
キュゥべえ「やれやれ…分かったよ、教えてあげるよ。」
 キュゥべえは唯にほむらの住所を告げるとその場から去って行った。二人っきりになると、唯がいかにも含み有り気な笑みを浮かべながら詠に言う。
唯  「ところで、詠。君に是非やって欲しい事があるんだけどさあ…」

  ?

 ほむらは魔法少女になって学校から帰って来た。まどかが心配でとにかく急いで帰って来たかったのだ。そして部屋の前まで来て変身を解いた時、廊下の暗がりから声がした。
唯  「おやおや、魔法少女の力を学校から帰るなんて事の為に使うだなんてねぇ。そのくらい急いで戦場に来てくれてたら、失わずに済んだ命もあっただろうにさぁ。」
 ほむらは声のする方に弾けるように振り向くと、その主に言い返した。
ほむら「何か言いたい事があるなら回りくどい事などせずに、正々堂々と正面からはっきり解り易く言ってちょうだい。」
唯  「はいはい、そうさせて頂きますがね。でもその前に俺だったら、泣いてる御姫様をまず慰めてやるけどねぇ。」
 そう言われてハッとしたほむらは、すぐに扉のノブに手を掛けた。
 鍵が開いている!
 ほむらは唯を睨み付けながらも、急いで扉を開けると部屋の中へと滑り込んだ。
ほむら「まどか、何かあったの?」
 まどかに声を掛けながら後ろ手で扉に鍵を掛けると、急いで居間へと進んだ。そこにはクッションを抱きながら泣きじゃくるまどかがいて、ほむらの出現と共にその足にすがり寄って来た。
まどか「ほっ、ほむらぢゃん…マミ、マミざんが…死んじゃったって、本当?」
 ほむらは嘘を吐いても意味が無いと観念した。
ほむら「ええ、本当よ。確かにマミは戦いの中で死んでしまったわ。でもそれは魔法少女になった瞬間からの定め、已むを得ない運命なの。その事はあなたも知っているでしょ。」
まどか「で、でもマミざん…ほむらぢゃんの事…待ってて…ほむらぢゃんは私が…補導されて、落ち込んで…それで嘘まで吐いて…ほむらぢゃん、私といてくれて…でもそのせいでマミざん…マミざんは首が取れて死んじゃったって…私の所為で、私の所為でマミざん…ウワ〜ン!」
 まどかは激しく嗚咽した。ほむらはそんなまどかをどうしていいのか分からず、抱きかかえて言う。
ほむら「違うの、違うのよまどか。あなたの所為じゃないの。ごめんねまどか、私の所為なのよ。全部私が悪いの。だからお願い、もう泣かないで…お願い…」
 ほむらも最後は涙声になった。ただ二人は寄り添い、泣いた。
 だが、ほむらには決着を付けねばならない事があった。しくしくと泣き続けるまどかに、ほむらは諭すように言う。
ほむら「まどか、私話を付けて来なくっちゃいけない
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