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雷と鉄と妖と
第五話:雷との出会い:
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「・・・何だお前」
目が合った瞬間、ラクサスはスバルに問いかけた。
スバルはフイッと前を向いて「スバル」とだけ答える。
それにイラッとしたのか、ラクサスはスバルの方へとことこと歩を進めて、頭をガッと掴んで自分の顔の方にぐるっと向けた。
「「!?」」
「な・・・」
近くにいたレビィとルーシィはすぐにそれに気づき、目を大きく見開いた。
「な、何すんだ!」
「名前言う時は相手の顔見てちゃんと言いやがれ」
「うっさい!」
スバルはそう叫んでラクサスの腕をひっぺがそうとする。が、ラクサスは腕力がありなおかつ男である。なかなか剥がれない。
「っ・・・むぐぅっ・・・・」
「はっ。剥がれねぇな?え?」
勝ち誇った顔を浮かべるラクサス。スバルの中で何かが切れた。

???ビュオォゥッ!!


「!?」
突如強風が吹き荒れて、ラクサスの体が宙に浮き、ラクサスは思わずスバルの顔から腕を離した。
その時、スバルが口角を上げてニヤリと笑った。
それとほぼ同時に、ラクサスは強風で外へと押し出された。
それを見ていたメンバー達は、ポカンとした顔でスバルを見つめていた。スバルは、先程のラクサスのような勝ち誇った顔をしている。
「・・・スバル、今の・・・魔法?」
「いや?」
スバルはそう言って、掌に小さな竜巻を作り出した。
「私の“能力”だ」
「・・・能力?」
「そう。弧族は皆、それぞれ違う能力を持っている。私は風を操る事が出来るんだよ。だから、さっきの阿呆も飛ばせた」
スバルはそう言って、微笑みながらラクサスを指差した。ラクサスの方はと言うと、地面に頭を打ったらしく、頭を抱えて座り込んでいる。
「ざまぁみろってんだ。あんな事で勝ったような口聞くからこうなんだよ」
尾をしゅるしゅると動かしながらそう言うと、ニカッと再び微笑んだ。
その時。
「・・・よくやってくれたじゃねぇかガキが・・・」
ラクサスが雷の状態で、スバルの後ろに立っていた。
「!!?」
咄嗟に後ろを振り向いたが、首に腕をまわされて身動きが取れなくなる。
「ぅぐっ・・・」
「さっきテメェが言ってた言葉、そっくりそのまま返してやんよ。あんな事で勝ったような口聞いてんじゃねぇぞぉ?」
笑いながら言っているが、相当怒っているのだろう。眉間に皺が寄っている。
「は、なせっ」
「じゃあ謝れ」
「嫌だ!」
「あぁ・・・?」
眉間の皺が更に深まった。
「嫌だ、だぁ・・・?」
「お前なんかに、謝るかっての!」
「・・・へーぇ・・・生意気言ってんじゃ・・・」
言いながら、ラクサスがスバルの尻尾を掴んだその時。
「んひゃうっ!?」
「・・・は?」
甲高いスバルの声が上がった。
スバルが思わず口元に手を当てたが、時既に遅し。
ラクサスはニヤリと笑っ
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