暁 〜小説投稿サイト〜
リリなのinボクらの太陽サーガ
ヘルズインフェルノ
[1/16]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
新暦67年9月22日、22時11分

目の前の信じがたい光景にフェイトは何も出来ずに茫然と佇むことしか出来ない中、マキナはアギトの炎を纏わせた飛び蹴りを放ち、アンデッド・リニスのアスファルトを抉る膂力で振るったクローと交差、際どい所で先に攻撃が当たり、後方に吹き飛ばしていた。

「あ〜もう固い! あんなボロボロの見た目でもスカルズなだけある……! 厳密に言えば試作型とも旧型とも表現するべきなんだろうけど、頑丈なのはホント面倒っちいね」

「(同感だ。それにしてもアタシ達の魔法攻撃に手応えがまるで無いなんてな……こいつ、炎に耐性を持ってやがるのか?)」

「まぁ、ラタトスクもフレイム属性だったんだ、似たような性質の奴がいてもおかしくない。むしろ正体の方が厄介極まりないね」

追撃に移る最中、マキナはチラッとフェイトの方に視線を向けるが、当の彼女は先程までの意欲が嘘のように落ち込んでいた。敵の正体を知った直後、今の彼女では戦えないと判断したマキナが先んじてアンデッド・リニスに先制攻撃をしたのだが、右手のクローを警戒していた上に耐性のある属性を込めていたせいで、あまりダメージが通らなかった。
なお、髑髏虫は世界解放虫みたく空気感染する危険はないが、その分戦闘能力が高くなるから脅威な事に変わりない。髑髏との戦闘経験があるマキナはたちの悪いその性質に正直辟易していた。

「……で、そこの太陽少女はいつまでそうしているつもり? 管理局のエターナルブレイズは置物?」

「ッ……」

「(おいおい、そんな言い方で急かすのは可哀想じゃないか? アンデッドになった家族をいきなり目の当たりにしたんだし、少しぐらい落ち着く時間をやっても……)」

「悪いけどそんな悠長な事は言ってられないの。ここで逃がしたりしたら、次見つけるまでの間にまた誰かが犠牲になるかもしれない。もし知り合いがそのせいで死んだら、後で悔やんでも悔やみきれなくなるのは想像つくでしょ?」

「(理屈はわかるけどよ……だからってすぐに気持ちを切り替えられるかは別だろ。なにせフェイトの視点から見れば、家族をその手で倒さなきゃいけないんだぞ?)」

「でもアンデッドと戦う道を選んだ以上、こうなる運命もあり得た。サバタ様とジャンゴさんの父親のリンゴ様、なのはの父親の高町士郎、これまでに二人も前例があるのを皆知っていたんだし」

「(だからって自分もそうなるとは思ってない、つぅか思いたくないだろ)」

「思いたくなかろうが関係ない、現実がコレなんだから受け入れるしかない――――うおっと!」

攻撃を察知したマキナは素早くトリガーを引き、リニスから発射された変質魔力によるシューターを相殺、破壊衝動に任せて振るわれたクローに対し身体強化魔法と防御魔法を同時発動しながらPS
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ