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艦隊これくしょん【幻の特務艦】
第十九話 沖ノ島攻略作戦その1
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「私たちなら大丈夫。航空隊も充分ついているし、そう簡単に敵にやられたりはしないわ。」
「わ、わかりました〜。でも無理せんといてな。」
「ありがとう。あなたも気を付けて。・・・・行くわよ!!」
矢矧の声に艦隊各艦娘はうなずき、一斉に波をけって矢矧の後に続いていった。


「敵が後退?」
長門が眉を上げた。攻略艦隊本隊は順調に沖ノ島目指して進んでいたが、そこに大淀から極低周波を使用した通信が入り込んできたのである。この周波数はあまりにも低すぎて敵に傍受されることはない。ただそれを使用できるのは各艦隊の指揮官と長門だけに限られていた。
『はい。第一水雷戦隊は当初予定通り敵と接触しましたが、敵の第二波が一斉回頭。第一水雷戦隊は敵を追って南下中です。』
「わかった。あらたな戦況が入り次第、連絡を頼む。」
『了解です。』
長門は各艦娘にこの状況を伝えた。
「どうするの?」
陸奥が尋ねた。
「このまま前進する。どの艦隊にも十分な数の護衛機はついている。それに、第一水雷戦隊の目的は敵の陽動だ。敵の狙いが懐に誘い込んでの包囲殲滅だとすれば、当然そこには敵の主力艦隊がいるはず。だとすれば結果的に陽動は成功することになる。」
「でも・・・・。」
「矢矧は聡明な子です。」
大和が口を出した。
「戦況に応じた柔軟かつ的確な対応と冷静な指揮ぶりは長門さんたちも知っているはずです。おそらく敵の狙いを理解したうえで追撃しているはずだと思います。私はそう思います。」
「わかった。だが、全艦隊に厳戒態勢を。各空母から直援機を上げて、警戒に当たらせよう。」
「駄目よ。」
尾張が割り込んできた。
「また、貴様か!!何様のつもりだ!!」
武蔵が怒気を発した。
「ったく、これだから図体だけ大きい巨大戦艦は駄目なのよ。航続距離を全然考えないんだから!!今ここから艦載機を発艦させても、燃料の無駄になるだけよ!!全力空戦を考えると、少しでも敵に近い海域から発艦させた方がいいに決まってるじゃない!!」
「直援隊は厳戒態勢に当たらせるだけだ。攻略作戦には指定ポイントから発艦する艦載機を当たらせる。」
「そんなもの、今頭上にいる基地航空隊にやらせればいいでしょうが!!」
尾張が左腕を振った。
「今何十機いると思ってんの?!それで足りないとでもいうの?どんだけ用心すれば気が済むわけ?!バカじゃないの!!??」
「尾張姉様・・・!!」
近江が止めに入ったが、尾張はその手を振り払った。長門、武蔵との間に一触即発のビリビリとした空気が流れた。そこに、一人の艦娘の声が飛び込んだ。
「尾張さんの言う通りです。」
赤城が割って入ったのだ。
「今ここで艦載機を発艦してもあまりメリットはありません。現状では直援隊だけで十分対応可能です。今発艦しても全力空戦や地上破
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