第二章
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「知識だよ」
「狩人としてのな」
「それだっていうんだな」
「そういうことだな」
「そうだ、だからコヨーテが鳴いてもな」
それでもというのだ。
「ただの遠吠えだからな」
「奴等の習性のか」
「それでっていうんだな」
「特に気にせずに」
「今から寝てか」
「また明日から狩りか」
「獲物を狩るんだな」
「家には家族が待ってるだろ」
ここでだ、オーフェンは仲間達に笑ってこうしたことを言った。
「皆な」
「ああ、女房もガキ共もな」
「俺達の獲ってくるもの待ってるさ」
「肉を食ってな」
「毛皮や革を売らないと行けないからな」
「俺もだ、家には女房とガキが待ってるからな」
オーフェンにしてもというのだ、妻のジャクリーンと七歳になる息子のヘンリーがいてだ。ジャクリーンの腹は大きくなっている。
「今度二人目が生まれるんだ」
「じゃあしっかり狩らないとな」
「生きて帰ってな」
「それじゃあ火を点けたままでな」
彼等が囲んでいるかがり火をだ。
「寝ような」
「それで明日も狩りだな」
「そうしような」
「ああ、それで獲物持って家に帰るんだ」
こうした話をしてだった、オーフェンは仲間達と共に寝た。
そしてだ、朝起きると。
彼等は朝食に干し肉を食べてだ、それからだった。
狩りに出た、この日の狩りは順調で。
力を合わせて一頭の大きな熊を仕留めた、その熊を見てだった。
オーフェンは確かな顔でだ、こう言った。
「これはいいな」
「ああ、こいつでもう充分だな」
「兎とか鹿も仕留めてたけれどな」
「この熊でいいな」
「充分だ」
「この熊をばらしてな」
今この場でだ。
「それで俺達も食ってだ」
「小屋に肉とか毛皮運んで売るか」
「そうするか」
「ああ、革も売れるな」
「かなりいいな」
こうしたことを話してだ、そしてだった。
彼等は実際にその熊をその場で解体してだった、そのうえで。
熊肉の一部を鍋にして彼等の昼食にしてだった、肉も毛皮も革もだった。
小屋まで運んでそこに保存した、そうして。
オーフェンは仲間達にだ、こう言った。
「じゃあ今から村に戻るか」
「ああ、そうしような」
「肉を運んで」
「他の獲物のそれもな」
小屋から近くにある彼等の村にというのだ。
「女房もガキ共も喜ぶな」
「今回は熊だけじゃないからな」
「兎に鹿も仕留めてる」
「かなりあるからな」
だからというのだ。
「それじゃあな」
「その肉を持って行って」
「そしてな」
「家族をよ転ばせてやろうな」
「そうしような、ただな」
ここでだ、オーフェンは彼等が今いる肉や毛皮を保存しておく為の小屋の中でこんなことも言ったのだった。
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