第57話
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〜湖水浴場〜
「主、どうですか?」
ロイドがセリカ達に近づくと、仰向けに寝転がったセリカにリタが砂をかけて尋ね
「……まだまだ足りんな。」
セリカは静かな表情で呟き
「もっと砂をかけるぞ、リタ。」
「うん。」
セリカの言葉を聞いたレシェンテの言葉にリタは頷いた後セリカに砂をかけ続けていた。
「え、えっと……リタちゃん達は何の遊びをしているんだい?」
その様子を見たロイドは冷や汗をかいた後苦笑しながら尋ねた。
「あ、ロイドさん。」
ロイドに話しかけられたリタは振り向き
「……砂風呂だ。健康にいいと、ガイドに書いてあったから、実行している。……戦う必要もない日ぐらいはゆっくりしていたいしな……」
「ハ、ハア……(なんだか年寄りくさいな……というか”神”の身体は病気にかかるのか??)……もしよかったら、手伝おうか?」
自分に視線を向けて言ったセリカの言葉を聞いたロイドは冷や汗をかいて苦笑した後、リタ達に申し出
「わあ、ありがとうございます。」
「協力してセリカを埋めるぞ!」
申し出を聞いたリタは明るい表情をし、レシェンテは口元に笑みを浮かべて言った。その後ロイドはリタとレシェンテと共にセリカの頭だけを残して、セリカの身体を砂に埋めた。
「フウ………こんなもんかな。」
セリカを砂に埋めたロイドは呟き
(あ、ロイドさん。あまり声を出さないでください。)
(セリカが眠っているのじゃ。)
目を閉じて眠っているセリカを見たリタとレシェンテは小声でロイドに言った。
(っと、ごめん。それにしても穏やかに眠っているよな……)
(ええ………主にとってはこの穏やかな時こそが一番求めていた時なのですから……)
(”神殺し”が生きる道は修羅の道じゃからな……)
ロイドの言葉にリタは微笑んだ後セリカを見つめ、レシェンテは重々しい様子を纏って呟いた。
(前にエリィ達からリタちゃん達の世界では”神殺し”がどんな存在なのか聞いたけど……セリカさんって、そんなに危険な存在なのか?とてもそうには見えないが……)
(……………そうですね。主は決して自ら戦を求めているわけではありません。”世界”自身が問答無用で主を忌み嫌っているのです。)
(全てはセリカを”神殺し”、そして”古神”を”邪神”として忌み嫌う一部の宗教を除いた宗教者達全員と神達が原因じゃ。)
ロイドに尋ねられたリタは静かな表情で答え、レシェンテは忌々しそうな表情で答えた。
(そうか……………(わずかな仲間達と共に世界中の人達を相手に孤独な戦いを永遠に続ける……一体何を理由にして今まで戦い続けているんだろうな………?)……………だからこそ、セリカさんは
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