暁 〜小説投稿サイト〜
魔女に乾杯!
120部分:第百十九話

[8]前話 [2]次話

第百十九話

                      第百十九話   復讐は地獄の様に
「今まで貴女達とは引き分けてばかりだったけれど」
「生憎ね」
「こちらは勝ちたかったけれど」
 五人は魔女に不敵な言葉を返す。動けなくなっていても気持ちは負けてはいなかった。
「最後で決めるわ。これでね」
「何をするつもりなのかしら」
 五人はヒステリックな響きの曲を聴きながら尋ねる。
「まさかとは思うけれど火なんて出さないわよね」
「地獄だからって」
「そのまさかよ」
 魔女は五人に対してこう答えた。
「死にはしないわ。それは安心して。けれど」
「けれど?」
「私が勝つことには変わりがないわ。この笛が終わった時に私が勝つの」
「まずいわね」
「動けないとどうしようもないわ」
 五人はそれを聞いても諦めていなかった。だが動けないのには変わりがない。
「どうしようかしら」
「せめて動けたら」
「動けないなら動けないでやり方があるわ」
 華奈子はその中でも最も負けん気が強かった。その負けん気を四人にもはっきりと見せていた。
「何か考えがあるの?華奈子ちゃん」
「ええ」
 華奈子は仲間の言葉に頷く。だがやはり動けはしないのだ。
「身体が動けないならね」
「ええ」
「こうすればいいだけよ」
 目がカッと光った。そしてその全身が赤く光った。
「!?」
「これは一体」
「まさかそれは」
「そう、そのまさかよ」
 華奈子は驚きの声をあげた紫の魔女に対して応えた。
「紫の魔女」
「何!?」
「あんたは確かに凄いわ。本当に天才よ」
「有り難う」
「それは認めるわ。けれどね」
 それですんなりと従う華奈子ではないのだ。
「あたしだってね、負けるわけにはいかないのよ。スポーツと魔法ではね!」
「なっ!?」
「見てなさい、これがあたしの全力よ!」
 その赤い光が辺りに散った。
「一体何を」
「火を使うのならね、あたしが一番なのよ!」
 彼女はそう宣言した。
「今それを見せてあげるわ、覚悟しなさい!」
「一体何を」
「するつもりなの?華奈子ちゃん」
 他の四人も見守る。華奈子は動けないまま今渾身の魔法を使ったのであった。

第百十九話   完

                        2006・5・30


[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ