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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第18話
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が出てきたぜっ!」

「いや〜、いつも思うけど前司令と比べたら天と地の差だな!」

「おいおい、何言ってんだよ。あんなのと比べたら司令に失礼だぜ!」

「ハハハハハッ!確かにそれは言えてるな!」

「イエス、サー!」

崖下からは警備隊員達の歓声が聞こえてきた。するとその時エルミナがギュランドロスの隣に移動し

「―――ただし、8分以内に全員登って来ないともう2日延長です!」

崖下を見つめて怒鳴り

「―――さらに後4分以内に半数は登って来ないと例え8分以内で登って来ても連帯責任で全員、もう1日延長するわよ!」

ミレイユも続くように崖下を見つめて怒鳴った!

「げえっ!?エルミナ大尉まで来ているなんて……!しかもさっきより増えてる……!」

「ミ、ミレイユ准尉とエルミナ大尉のダブル叱咤はおっかなすぎる……!」

「イ、イエス、マム!」

「急げっ!肉喰い放題と酒飲み放題が遠ざかるっ!!」

「口を動かす暇があったら手と足を動かして迅速かつ安全に登れ!」

崖下からは悲鳴や慌てた様子の声が聞こえてきた。

「ハハ……まさに飴と鞭ってヤツだな。」

その様子を見ていたランディは苦笑していた。



〜夕方・西クロスベル街道〜



「―――隻眼、赤毛の偉丈夫か。」

車の中でロイド達の話を聞いたセルゲイは呟き

「ええ……既に一課には連絡しました。」

「ま、何者かは知らないけどどう考えても普通じゃないよね。あんな異常な戦闘力を隠そうともしてないんだから。」

「……問題はそこだな。テロリストや猟兵だった場合、自分の戦闘力は隠すはずだ。いくらクロスベルに、連中を直接、取り締まれる法律が無くてもな。」

ワジの言葉を聞いて真剣な表情で言った。

「ですよね……」

「黒月や帝国政府も不穏な動きを見せていますし……ルバーチェ消滅後の揺れ戻しが水面下で始まったみたいですね。」

セルゲイの言葉にノエルは頷き、エリィは真剣な表情で言った。

「水面下というにはちと露骨すぎるみたいだがな。今月末には通商会議もある。お前らも相当、忙しくなるだろう。」

「ええ、心得ています。……とりあえず、あの男の素性は確かめる必要がありそうだな。」

「そうね……どこに滞在しているのかしら?」

その後2台の車はクロスベル市に入り、西通りに到着した……………
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