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Three Roses
第六話 婚姻政策その十四

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「どういった方々でしょうか」
「卿等だ」
 これが大公の返事だった。
「他ならぬな」
「我々ですか」
「我々が、ですか」
「マリー様の側近ともなる」
「そうなのですか」
「そうだ、ロドネイ公」
 まずは金髪の初老の男に声をかけた。
「卿を筆頭としてだ」
「私がですか」
「そうだ、そしてキャスリング卿」
 次には若い男に声をかけた。
「卿は軍だ」
「そちらをですか」
「頼む」
「わかりました」
「デューダー卿はこれまで通り外交を頼む」
 青髭の男にも言った。
「最後にグラッドソン大司教はだ」
「宗教をですね」
「それを頼む」
「わかりました」
 四人は大公にだ、同時に答えた。
「さすればです」
「我等マリー様にもお仕えします」
「あの方の側近として」
「あの方をお護りします」
「頼んだ、あの方ならば」
 マリーに熱い期待を寄せてだ、大公は言った。
「この国を正しく導ける」
「だからですね」
「あの方はこの国に止められ」
「そして将来のことも考え」
「我等をですか」
「そういうことだ、王と私に何かあってもだ」
 万が一と考えてだ、大公は言った。危惧は感じていなかったが何時何があるかがわからないのも世の中だと考えているからだ。
「この国はあの方がおられればな」
「保てる」
「だからこそですね」
「我等はマリー様をお護りする」
「そうせよと言われるのですね」
「そして助けてくれ」 
 マリーが国政を担う時もというのだ。
「誓ってくれるか」
「必ずや」
「そうさせて頂きます」
「神に誓ってです」
「マリー様をお護りしお助けしていきます」
「頼む、ではあらためて政治の話をしよう」 
 ここまで話してだ、そしてだった。
 大公は再び政治の話をした、大公は国の様々なことを見て手を打っていた。それはマリーについても同じだった。


第六話   完


                          2016・4・22
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