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μ's+αの叶える物語〜どんなときもずっと〜
第35話 残り十センチの勇気
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為になると信じて私は気持ちをぶちまける。













「大地の何を知ったのかは私にはわからない。でも知ったから彼が苦しんでいることに気付いた。救いたいって!助けになりたいって!だったら行動を起こしなさいよ!損得なんて関係ないわ!思ったことに素直に(・・・)なりなさい?」

「真姫、ちゃん」

「貴方ならできるわ、私がこう言ってんのよ?」










 涙目で私を見る花陽をそっと撫でる。

まだ少し肩は震えているものの、昨日の会話した時と同じいい目をしてると思う。

すっと、涙を拭った花陽は、







「真姫ちゃんありがとう、私..........私」

「まだその先のセリフは早いわよ」







花陽のぷっくりとした唇を人差し指で塞ぐ。










「そのセリフは........後ろの彼(・・・・)と話をしてから。それでも遅くはないわよ?」
















 陰から私たちのやり取りをこっそり見ていた、花陽をここまで悩ませていた張本人が姿を見せた。

「タイミング悪かったな」と言いながら階段を上る。
















「よくわかんねぇけど......まぁ、十中八九俺のせいっぽいな」

「そ、そんなことは────」

「勿論あなたのせいよ、まったく」










「ちょっ、真姫ちゃぁ〜ん!?」と背後で花陽が遮られたことであたふたする。
















「さて、邪魔者はお暇させてもらうわ」

「........あぁ、すまんな」



















私はそのまま階段に足を運び、大地とすれ違う。

........えぇ、これでいい。

私の出番は終わった。あとは
















(花陽、しっかりしなさいよね?)






















 親友に向けて私は激励の言葉を胸の奥から送った。

花陽はこれから、一つの大きな”壁”に立ち向かう........































「あのね大地さん、聞いてほしいことがあるんです」




























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