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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第91話
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そしてアリオスの言葉を聞いたティオとランディはアリオスとミシェルを見て尋ねた。

「ええ、こちらも異存はないわ。市民から失踪者が出ている時点でアタシたちは無関係でいられない。それに薬物被害についてもね。」

「……助かります。どうかよろしくお願いします。」

「ああ、こちらこそ。そうと決まれば、役割分担を決めておきたい所だが………エステル達はともかく他のメンバーはどうしている?」

ロイドの言葉にアリオスは頷いた後、ミシェルに尋ね

「幸い、スコットとリンたちにも緊急の仕事は入っていないわ。エステルちゃんたちを含めたら総勢9名は確保できるわね。」

尋ねられたミシェルは答えた。

「あの………できればエステルとミントの護衛部隊に所属しているメンフィル帝国の兵士達の手も借りたいのですが………」

「ええっ!?………さすがにそれはあの娘達に聞いてみないとわからないけど………いいのかしら?他国の兵をクロスベルにいれたりなんかして………」

ロイドの話を聞いたミシェルは驚いた後、真剣な表情で尋ね

「………事は一刻を争います。それにお二人の護衛部隊と所属しているメンフィル兵達をフェミリンスさんのような”サポーター”という形でとってもらえればギリギリ大丈夫かと思います。」

「………それでも言い訳としてはかなり苦しいと思うけど、仕方ないわね。わかったわ、あの娘達に頼んでみるわ。」

エリィの説明を聞いて難しそう表情をした後溜息を吐いて頷いた。

「よし、全員に召集をかけてくれ。今日中に目ぼしい場所は回れるようにしておきたい。」

「オッケー。それじゃ、連絡してくるわね。」

そしてアリオスの指示に頷いたミシェルは立ち上がって1階に降りて行った。



「あ、相変わらずのフットワークの良さですね………」

ミシェルが去った後エリィは感心した様子で呟いた。

「それが俺達遊撃士の最大の強みでもあるからな。そういえば、セルゲイさんはこの事を了解しているのか?」

「ええ、協力体制については既に許可を貰っています。アリオスさんによろしくと言ってました。」

「そうか…………………………」

ロイドの話を聞いて頷いたアリオスは目を伏せて黙り込んだ。

「………その、アリオスさん。警察にいた頃は、課長の下で働いていたんですよね?俺の兄貴と一緒に………」

「………ああ。セルゲイさんと、俺と、ガイ………たった3人で捜査一課以上の実績を打ち立てた警察史上最高と謳われたチーム………だが5年前、俺が一身上の都合で警察を辞めてからチームは解散した。セルゲイさんは警察学校に異動し、ガイは捜査一課に移り………その2年後―――ガイは殉職を遂げた。」

「「………………………………」」

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