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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第84話
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んじゃないでしょうか?」

「ああ、その点に関しては丁度いいタイミングだったな。」

「え……………」

そしてセルゲイの言葉にロイドが呆けたその時、キーアが部屋に入って来た。



「あ、ここにいたんだー。」

「キーア、どうしたんだ?」

「お腹でも空いちゃった?」

「んーん、お客さん。ぶすっとしたオジサンがきたよー?」

「ぶすっとしたオジサン………?」

キーアの言葉にロイドが不思議そうな表情をしたその時

「失礼します。」

ダドリーが部屋に入って来た。

「あ………」

「ダドリー捜査官………!」

「おう、遅かったな。」

自分の登場で驚いているロイド達を気にせず、ダドリーは声をかけてきたセルゲイに近づいた。

「………済みません。捜査会議が長引いてしまって。例の話についてですが早速、始めさせてもらっても構いませんか?」

「おお、構わんぞ。コイツらも一緒で良けりゃあな。」

「セルゲイさん!冗談はやめてください!ルファディエルはともかく、こんなヒヨッ子どもに聞かせるような話では――――」

セルゲイの意見を聞いたダドリーは驚いた後真剣な表情で反対しかけたが

「だが、今回の件についてはこいつらが集めて来た情報がきっと役に立つだろう。同席させた方が手っ取り早いぞ?」

「なんですって………そういえば”黒月”と”ラギール商会”の聞き込みもお前達に任せていた所だったか。そのついでに………い、いやしかし………」

セルゲイの話を聞いたダドリーは驚いた後、ロイド達に視線を向けて迷った表情をしていた。

「えっと、課長。都合が悪いようでしたら俺達は退室しましょうか?」

「いや、その必要はない。その男も、伊達に一課のエースを張ってるわけじゃねえ。この状況で何が必要かはきちんと見抜けるだろうさ。現に今さっき脅迫状の件で支援課が真犯人を捕える為に、自分達を囮にしたルファディエルの同席は認めていただろう?」

「くっ………わかりましたよ。―――いいかお前達。これから話すのは警察内部の機密事項だ………みだりに他言することは絶対に許さんからな!?」

そしてロイド達に言ったセルゲイの言葉を聞いたダドリーは苦々しい表情をした後、ロイド達を睨んで忠告した。

「わ、わかりました。」

「なになに、ひみつのお話ー?キーアも聞きたい!」

ダドリーに睨まれたロイドは戸惑いながら頷き、キーアは無邪気な笑顔を浮かべ、その場にいる全員を脱力させた。

「え、えっと………」

「お菓子を用意するからツァイトと一緒に食べててね?」

その後キーアを部屋から出したロイド達はダドリーから話を聞いた。



「捜査一課に圧力………!?」


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