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問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜金糸雀の隠された遺産〜
再開
ギフトゲーム
黄金の女王

[8]前話
「く、女王(クイーン)からじゃと!?あやつ何を考えて・・・」
「失礼ね白夜王。私は唯そこの人間達にギフトゲームを教えに来ただけよ」
いつの間にか現れた金髪の少女・・・クイーン・ハロウィンが怪しい笑みを浮かべながらそう言っていた。
「ハロウィン・・・?あのお祭りの?」
黄泉が首を傾げる。
「えぇ。そうよ。黄泉。・・・あら、貴女・・・」
クイーン・ハロウィンがキャロッセに近付く。
「な、なんですか・・・?」
「貴女・・・甘い匂いがするわね・・・そう・・・これはカボチャの匂い・・・」
「か、カボチャ・・・?」
「・・・えぇ。とっても美味しそな、ね・・・」
「女王!いい加減にせぬか!」
「ごめんなさいね。・・・で、ギフトゲームなのだけれど・・・とっても簡単。ただ私に一撃与えるだけで良いわ。」
「・・・報酬は・・・?」
「そうねぇ・・・キャロッセと黄泉の好きなお菓子を一つだけ、何でも出して上げる。」
「・・・黄泉、どうする?」
「やる」
即答だった。
「まぁ私もやるつもりだったけどね」
「じゃ、決まりね」
「と言うか儂はスルーかのう?」
「あら、勿論そこの狐さんも参加して結構よ。」
黄泉達の手に、契約書類が現れる。
《ギフトゲーム名 お菓子なお菓子なお祭り(ハロウィーンパーティー)
プレイヤー
青葉 黄泉
キャロッセ・J・キャンデリラロウ
九十九 蓮夢
プレイヤー側勝利条件
主催者(ホスト)女王ハロウィンに一撃与える事
プレイヤー側敗北条件
主催者クイーン・ハロウィンから攻撃を受ける

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

クイーン・ハロウィン 印》
「って本当に始めちゃうんですか!?」
「そういえば貴女が勝ったら・・・?」
慌てる黒ウサギをスルーして黄泉達は話を進める。
「そうねぇ・・・貴女・・・キャロッセ。うちのコミュニティに来なさい。女王騎士にでも入れてあげるわ」
「んな・・・!お主!!」
「白夜王は黙っていて。・・・で、キャロッセ。貴女はどうかしら?」
「・・・わかりました」
「キャロ姉!?」
「黄泉、気にしないで。勝てるから」
「あら、人間の癖に威勢はいいのね・・・いいわね。そういうの。好きよ・・・!」
クイーン・ハロウィンが両手を大きく広げると、景色が一変する。

空は夕暮れの様な橙色に染まり、綿飴の様な雲がふわふわと浮かんでいて、大地はチョコレートの様な茶色だが、どこか甘い匂いが漂っている。
1歩足を踏み出す度にサクサクとクッキーの様な音がする地面を踏みしめつつ、黄泉達はその幻想的な景色に目を輝かせていた。
「ようこそ。私のゲーム盤のその一つに。歓迎するわ。青葉黄泉。キャロッセ・J・キャンデリラロウ」
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