第31話
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「天使の血を引く私はある程度人の感情を感じ取れますが………あの時の男からは嘘をついている感じはなかったです。」
そしてロイドに尋ねられたエリィはある事に気付き、ランディとエリナはそれぞれ言った。
「ルバーチェと無関係でありながら彼らが強く意識している存在………そういう人物という事ですか。」
「ああ、そうだと思う。」
「………だとすると………ルバーチェの情報に詳しい人に相談してみた方がよさそうね。法律事務所のイアン先生とか。」
「ああ、そうだな。本当だったらグレイスさんにも相談してみたいところだけど………」
エリィの提案にロイドは頷いた後疲れた表情をした。
「ま、あの姉さんに話したら脅迫状のことまで強引に聞き出してくるだろうな。」
「………アルカンシェルにとっては格好のスキャンダルになりそうですね。」
「………それだけは絶対に避けないといけませんね。」
「そうだね。そのためにリーシャさん、あたし達を頼ってきたんだから。」
「ああ、だから正直、アテにしない方がいいだろう。あとは………他に心当たりがあるなら当たってみよう。もしかしたら思いがけない情報が入ってくるかもしれない。」
そしてランディ、ティオ、セティ、シャマーラの意見に頷いた後提案した。
「ええ、そうね………ふふっ……………」
「ど、どうした?」
自分の提案に頷いた後微笑みを浮かべたエリィに気付いたロイドは戸惑った様子で尋ねたが
「ううん、何でもない。それでは早速聞き込みを始めましょう。どこを回るにせよ法律事務所には行かないとね。」
エリィは答えを言わずに次に行動すべき事を言った。
「ああ、そうだな。」
その後ロイド達は手分けして聞き込みをした後、イアンに話を聞く為に法律事務所に向かった…………
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