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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第13話
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エリィは感心していた。

「ハハ、たまたまさ。」

「それより、その先生を訪ねなくてもいいんですか?」

「ああ………忙しいところを悪いけど挨拶させてもらおうか。」

そしてロイド達は事務所の中に入った。



〜グリムウッド法律事務所〜



「おや、忘れ物かね?」

ロイド達が事務所に入ると男性の声が聞こえて来た。

「おっと、これは失礼した。グリムウッド法律事務所へようこそ。今日は何か相談事でも?」

「あ、いや………」

「いやいや。遠慮することはないよ。まだ若いようだが借金などで困ったことでも?それとも仲間を集めて事業でも起こしたいのかね?何でもいい。どーんと相談してくれたまえ!」

「いや、そのですね………」

男性に言葉にロイドは戸惑い

(な、なんか凄い精力的なオッサンだな……)

(この人が『熊ヒゲ先生』ですか………)

(ふふっ………噂通りの人ね。)

ランディたちは興味ありげな視線で男性を見つめていた。

「………おや………よく見れば、君の顔………どこかで見た事があるな。確かこのあたりに住んでいた子じゃなかったかね?」

「あはは………覚えててくれたみたいですね。ええ、3年くらい前に近くのアパルトメントで暮らしていました。改めまして――――ロイド・バニングスといいます。」

「おお、そうか。道理で見覚えがあると思ったんだ。ん………?バニングス………!?ひょっとして………ガイ・バニングスの弟さんか?」

ロイドの自己紹介を聞いた男性は頷いた後、ある事に気付いて驚いて尋ねた。

「あ………はい。ひょっとして、兄のこともご存知だったんですか?」

「ご存知もなにも…………ふむ、どうやら事情があって来たようだね。こんな所で立ち話もなんだ。座って話をしようじゃないか。そうそう………一応、名乗っておこうか。私の名は、イアン・グリムウッド。この法律事務所で弁護士をしている。」

そしてロイド達は男性―――イアンに促されてソファーに座り、事情を説明した。



「なるほど………君達がセルゲイ君の言ってた『特務支援課』の新人だったのか。そういえば最新のクロスベルタイムズも読んだよ。着任早々、なかなか頑張ってるみたいじゃないか。」

「はは、何だか散々なことを書かれちゃってますけど………」

イアンに微笑まれたロイドは苦笑していた。

「しかしそうか………あのガイ君の弟さんが警察に。何だかこう、空の女神(エイドス)の巡り合わせを感じるねぇ………」

「あの……先生と兄はどういう?」

「ああ、今の君達と同じくたまに情報交換に来てくれたんだ。もっとも、彼は非常に優秀な捜査官だったからね。逆に私の方が色々と助けてもらったくらいだ
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