暁 〜小説投稿サイト〜
Everlasting oathーブラッド・オンラインー
命を踏み台にして進む
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 叔父からゲームを受け取った後、βテストなるものを開始し、時が経ち────βテスト終了から約一ヶ月半が過ぎた。

 βテスト期間は終了したが、プレイしている最中は今までに無いくらいの心地良さを感じる事が出来た気がする。

「現実じゃ槍は使えないしなぁ、こう言う時に使うんだっけ。…………解せぬ」

 つーか、現実で槍を使うって何時代だよ。其処ら辺を歩いてる人が武器片手に歩いてたら大事件だわ。

 ソードアート・オンライン(SAO)と表記されたパッケージを手に取り、ボソッと呟く。

 仮想世界で戦いに酔いしれていた俺はいつからかβテスター中、最強のプレイヤーになっていた。

 誰よりも自分を傷付け、誰よりも自分の力を信じて、誰よりも楽しみながら前に進み続けた結果、100層まであると言われる鉄の城・アインクラッド──ある一人のプレイヤーが10層まで行くのが限界と言っていたのをケイスケは12層まで辿(たど)り着いていた。

 β版のパッケージを机に置き、ベッドに横たわる。

「一ヶ月で12層───あの時は何回も死んだけど、アイツらの戦法は全部覚えた。製品版では1ヶ月で20層は行ける」

 眠気で重くなっていた瞼を閉じる。明日に備えよう。出来れば早く入手してあの世界(SAO)に戻りたい。





「圭介、起きないとお前を舐める」
「何それ怖い」

 ドアの隙間からボソッと言うな。

 ケイスケは目を細めて口元を歪ませる。

 意識自体は少し前に覚醒していたが布団の中にいると出る気が損なわれてしまう。でも、自分の本能が黙ってはいない。今、この間にもソードアート・オンラインの製品版を手に入れてプレイしている人達がいる。

 もたもたしていたら差を付けられると思い、重く(だる)い身体をベッドから起こして布団から出て行く。

 身支度を済ませ、朝食を摂らずに玄関に向かう。すると、昨日の時点で叔父には外出すると伝えていた事もあり、叔父が玄関で見送りする為に待っていてくれていた。

 行ってらっしゃいと叔父の一言に対し、俺も返事を返す。

「行ってきます」

 玄関の扉を開け、叔父に手を振る。俺はソードアート・オンラインを買いに行くまでの間、ずっと今までのプレイを頭の中で振り返っていた。

 最初に驚いたのはモンスターに対して。他のゲームではスライム相当であるモンスターに攻撃されると意外に吹き飛ばされて、痛覚が無いのに痛いと言ってしまった。

『いやぁぁぁぁらめぇえええええええっっっ!』

 卑猥(ひわい)なことを叫んでる奴もいた。

 次に驚いたのは第1層のボス、『イルファング・ザ・コボルト・ロード』に対してだ。

 自分や他のプレイヤーとは別格の体格、明らかに大
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