暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第41話 隔離区画
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
た御坂は、慎重に出てくる鼻歌を歌い出しながら通路を横切る。

御坂の両眼に一瞬だけ幾何学模様の真っ赤な瞳が印字され、まばたきをする度に色彩が落ちて馴染むように消えて行った。

御坂がいなくなり、無人となったコンピュータ室の床から白ゼツが這い出てきた。
「目論見通り......これである程度は」
白ゼツがコンピュータを少しだけ触り出した。
既に写輪眼のデータを入力した情報はファイルごと破壊されていて閲覧することができないようだ。
ニヤリと白ゼツが鋭い歯を見せる。
「テスト前だから、どうなるか分からないけどね」

すると部屋の灯りが点き、扉が開いた。
自動ドアを正常に開けて、出て行った御坂とそっくりの女性がやってきた。
額には軍事用のゴーグルを引っ掛けている。
「あ、来たね。御坂美琴のクローン」
真っ白な外見をした白ゼツの姿に御坂のクローンは、無表情ながら少しだけ動作を止めた。
「確かゼツ様ですね。初めてですが白いですとミサカは外見を形容します」
「じゃあ、データの消去よろしくね」
「はい、早速作業に取り掛かりますとミサカは指示に従います」

御坂美琴のクローンである『ミサカ』は、コンピュータのキーボードを弄り出して、データを完全消去の作業を始めた。

実際、御坂美琴のクローン計画は、確かに凍結してあった。
しかしそのクローンの技術は別の実験の為に使われているとは、御坂にとっては夢にも考えていなかった。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ