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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第30話
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”真の理由”………やっぱり”社会勉強”は適当に作った理由だったんだな?」

レンの答えを聞いたロイドは真剣な表情で訊ねた。



「当たり前じゃない。遊撃士の真似事をして、しかも同じ組織の他の部署からは正直あんまりいい感情を持たれていなかったお先真っ暗な部署に既に遊撃士として成功している上、遊撃士協会からも将来が期待されているレンがそんな理由の為だけにわざわざ遊撃士家業を休業して来る訳ないじゃない。」

呆れた表情で答えたレンの説明を聞いたロイド達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ

「耳が痛いわね……」

「頼むから、ちょっとはオブラートに包んだ言い方をしてくれ……」

エリィとロイドは疲れた表情で溜息を吐いた。

「ふふっ……それでレンが特務支援課に出向してきた真の理由だけど……三つある内の一つは昨日ユウナが推測していたように、あの二人の事についての件。二つ目もユウナがクロスベルに留まっている理由の一つと同じだけど……今はそれは秘密にさせてもらうわ。そして最後の三つ目。先行きが不安である事が目に見えている”特務支援課”が少しでも一人前に近づけるように支えてやって欲しいって頼まれたのよ。”ロイドお兄さんのお兄さん―――――ガイ・バニングスに。”」

そしてレンは意味ありげな笑みを浮かべてロイドを見つめてロイド達にとって驚愕の事実を口にした。



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