暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第22話
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
かけ、ティオは端末の電源を切って立ち上がった。

「まあ、放っておいていったんヨナの所に戻しましょう。報酬の記録結晶(メモリークオーツ)も受け取る必要がありますし。」

「あ………そんな話もあったか。なんか色々ありすぎてすっかり忘れていたな………」

「ふふっ………この近くに、出口付近に出る非常エレベーターがあるはずです。それを起動させて帰りましょう。」

「ああ、そうだな。」

その後ロイド達はジオフロントA区画を出て、ヨナの所に向かった。



〜ジオフロントB区画〜



「ローゼンベルク工房………?」

「ちょ、ちょっと待て。ローゼンベルク工房って人形を作っている工房だろう?北の山道の途中にあった………」

「そうだよ、その通りですよ!でも”仔猫”のアドレスを解析したらそこがアクセスポイントって出たんだ!ハッ!何の冗談だよ、これは!?」

ティオとロイドが戸惑っている中、ヨナは悔しそうな表情で答えた。

「確かに………不可解ですね。」

「………どういう事なんだ?あの工房に”仔猫”がいたら何かおかしいことでもあるのか?」

「その………現在、自治州内に敷かれている”導力ネットワーク”網は市内とウルスラ病院くらいなんです。あとは湖の対岸にある保養地、ミシェラムくらいでしょうか。」

「あ………」

「………無線の導力波は不安定だから普通の導力通信にしか使われない。大量の情報のやり取りをする導力ネットは基本的に有線なんだ。ウルスラ病院とミシェラムだって湖底に導力ケーブルが通ってるし………でもどう考えても、山道外れの工房に導力ケーブルが敷かれているワケがない!ああもう!どういうトリックなんだよ〜っ!」

「うーん………(………まさか………!………と言う事はローゼンベルク工房は”結社”が関係している施設なのか……!?)」

ティオとヨナの説明を聞いたロイドは考え込み、工房で出会った少女―――ユウナを思い出すと真剣な表情で考え込んでいた。



「―――まあ、謎は残されましたが収穫はあったみたいで何よりです。それでは、報酬を頂きましょうか?」

「はあ………わかったっつーの。アンタらの助けがなかったらここまで辿り着けなかったしな。」

そしてティオに促されたヨナはロイドに記録結晶を渡した。

「これが………俺達が興味を示す情報か。」

「………ぶっちゃけて言うと”ルバーチェ”絡みの情報。関連情報もまとめといたからアンタらには重宝すんじゃねーの?」

「それは………」

「………なるほど。確かに一番知りたい情報ですね。」

「言っとくけど、知ってるヤツなら全部知ってるような情報ばかりだぜ?たとえば警察の上層部なんかはとっくに掴んでるネタばかりだろ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ