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貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
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貴方の背中に、I LOVE YOU  (後編)
{作品は、フィクションに付き、内容は架空で、事実とは、異なる処があります}

ハーモニーとリベルは、飛行機の乗るのは初めてで、シートベルトの着用方法も、解らなかった。平が、座席の横からテーブルを引き出し、客室乗務員に、何回もドリンクを頼んでいた。ハーモニーが「沢山飲むと、お金一杯払うよ」と、心配して言った。平が「何回飲んでも、無料サービスだよ」と、言った。無料の機内サービスを知ったハーモニーとリベルのドリンクは、幾度もドリンクをオーダーした。ハーモニーとリベルは、窓から、眼下に見えるマニラ市を、目を丸くして見ていた。二人は、全てが珍しく、興奮していた。雲海しか見えなくなるとハーモニーは、平の肩に凭れかかり、手を繋いで眠ってしまった。彼女の寝顔は、幸せで一杯だった。三人は、田村正義の遺骨と、御別れ会の写真と、ハーモニーとリベルの両親の遺骨を携え、日本に到着した。空港に、武井興業鰍フ幹部社員が、出迎えた。「寒い!寒い!」と、ハーモニーがビックリして、言った。熱帯育ちの二人は、空港で、車に乗り込む際、冬の日本の余りの、寒さに驚いた。三人は、武井興業鰍フ幹部社員が用意して来た、GIEMON(義衛門)の防寒着を、車の中で着用し、安造の屋敷に向かった。玄関に入ると、安造が、例の鋭い眼光で、出て来て「平、お帰り」と、言い、ハーモニーとリベルに「いらっしゃい、待っていた」と、言った。ハーモニーとリベルは、辿々しい日本語で「ハーモニーです」「リベルです」「お世話に成ります。親仁さん、宜しく、お願いします」と、言った。安造の衣服は、ヤクザ時代とはガラリと変わり、全てGIEMON(義衛門)ブランドだった。三人は座敷に上がった。家事係の、夕子とアキが、お茶と茶菓子を、座敷に持って来た。夕子は、元、武井興業の若い衆と所帯を持っていたが、丸ぽちゃのアキは、未婚だった。リベルを見て、二人は台所で「イケメンね」と、話していた。ハーモニーとリベルには、スペイン系の血も混じっていた。座敷で安造が、平に「嫁さんは別嬪だ。赤子は未だか?頑張っているか?」と、言い「弟は二枚目だな」と、言った。平は、日本語が解らないハーモニーとリベルに、照れながら、通訳した。平は、写真を見せ、安造に、遺骨の御別れ会や、フィリピン武井鰍竅AフィリピンGIEMON(義衛門)ショップなど、現地の現状を、事細かく話した。ハーモニーとリベルは、日本語が余り解らないので、別部屋で夕子とアキと、辿々しい日本語で戯れていた。以前は、安造の屋敷には、若い衆が数多く居たが、結婚して所帯を持つ者や、会社の独身寮などに入る者で、人数が減り、今は、安造と夕子夫婦とアキの、四人だけに成っていた。夕子夫婦は、別居を考えたが、家族が少なると、寂しいからとの、安造の考えで、同居していた。安造は「俺
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