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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第19話
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夜は”ミシェラム”の”デルフィニア”でパパたちと一緒に泊まったわよ♪」

「え………”デルフィニア”って”ミシェラム”にあるホテルの中でも最高級の?よく記念祭の初日に部屋がとれたわね………」

「………………」

ロイド達がそれぞれ話し合っている中何かを思い出したセルゲイは目を伏せて黙り込んでいた。



「………課長?」

「ん、ああ……とにかく、最終日までの4日間は支援要請だけに専念していいぞ。ま、何をどれだけやるのかはいつも通りお前らに任せておく。毎日、要請も更新されるだろうからせいぜい楽しみにしとくんだな。……そうだ。それと今後の戦闘ではコイツも使え。」

ロイドの声に我に返ったセルゲイはロイド達に指示をした後ロイドにレンを除いた人数分のARCUSを手渡した。

「へ………」

「おいおい、この戦術オーブメントって確か小嬢が使っている………」

「”ラインフォルトグループ”が開発した戦術オーブメント――――”ARCUS(アークス)”ですね。何故これをわたし達に?」

手渡されたARCUSにロイドは呆け、ランディは目を丸くし、静かな表情で呟いたティオは真剣な表情でセルゲイに訊ねた。

「……お前達、”Ms.L”という人物を知っているか?」

「え、ええ……性別を除いたすべてが謎に包まれたゼムリア大陸一の資産家ですよね?何でもレンちゃんと”Ms.L”は知り合いだとの事ですけど………」

セルゲイの問いかけにエリィは戸惑いの表情で答えてレンに視線を向けた。



「何?……それは本当なのか?」

エリィの答えを聞いて眉を顰めたセルゲイはレンに視線を向けた。

「ええ、”Ms.L”お姉さんとは遊撃士の仕事の関係で偶然知り合って、それから色々な依頼を引き受けているわ。」

「……なるほどな。それで話の続きだがどういう訳か”Ms.L”が”特務支援課”指名宛に”ARCUS(アークス)の実戦運用”という”特別支援要請”を代理人を通じてクロスベル警察に依頼してきたんだ。」

「”特別支援要請”?何なんッスか、それは。」

(何を考えているんだよ、レン……!?)

セルゲイの説明にランディが不思議そうな表情で首を傾げている中ロイドは表情を引き攣らせてレンを見つめた。



「”ARCUS(アークス)の実戦運用”という事は既に”Ms.L”からの依頼で”ARCUS(アークス)”を実戦運用しているレンさんのようにわたし達にも”ENIGMA(エニグマ)”と並行して”ARCUS(アークス)”を使った実戦運用をするという事でしょうか?」

「ああ。しかも運用期間は無期限でお前達に支給した”ARCUS(アークス)”並びには”ARCUS(アークス)”専用のクオーツは”捜査手当”とし
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