暁 〜小説投稿サイト〜
岩清水健一郎という存在
3部分:第三章
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
突きつけられて慌てて山内静香のところに謝罪しに行きます。一旦頭を下げて謝罪してそれで終わりかと思われました。少なくとも本人はこれで終わった、とそれが表情に出ていました。ところがでした。
 静香は彼女を許さないと言いそのうえで自分のことを話します。佐野チーフ自身も彼女のリストカットの跡まで見て愕然となります。そこで自分がしてきたことを知ってしまったのです。
 慌てて彼女に謝りますがそれを拒まれます。そして。
『私の人生返して下さい!』
 この言葉が止めのようになりました。それを受けて完全に我を失い酒に溺れリストカットに走りました。連絡がつかないことをおかしく思った美樹が自宅に行かなければどうなっていたかわかりません。急性アルコール中毒か出血多量で死んでいたことも考えられます。
 そしてそこから梅沢部長にいじめを告発するという理由で懲戒免職にされそうになります。しかしこれは逆に梅沢部長の不正に気付いた桐野マネージャーや仲原の尽力により逆に梅沢部長が告発されてすんでのところで助かりました。
 最初佐野チーフは部外から自分の上に立った桐野マネージャーに反感を持っていました。しかしその桐野マネージャーに救われました。また美樹は静香に会い仲介までしてくれました。これまでで最も憎い、と過去言ったその相手に仲介してもらっています。
 ここで桐野マネージャーという人物について言及したいのですがこの人は常に人をよく見ています。美樹を厳しいながらも常に助けています。美樹を陰ながら支えています。そして佐野チーフも助けています。僕が桐野マネージャーの立場にいたら佐野チーフの様な人はすぐに切ります。明らかにトップに立つ器ではないからです。心に余裕がなく周りが見えていません。そして人望も全くありません。やがて静香の時の様なことが起こり破滅していたでしょう。しかし桐野マネージャーはその最初の頃の佐野チーフが中に持っているものに気付いたのでしょう。彼女も見ています。このドラマの主人公は美樹ですが佐野チーフはもう一人の美樹とも言うべき非常に重要なポジションにいます。もう一人の主人公とも言うべきです。桐野マネージャーは真の悪には容赦していません。梅沢部長がそのいい例です。しかし佐野チーフは身体を張るようなことをしてまでして助けています。それは佐野チーフに見るべきものがあったからに他ならないでしょう。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ