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Blue Rose
第十三話 人間だからその四

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「そしてその決意はです」
「必ずですね」
「最後の最後まで守って下さい」
「その決意こそがですね」
「弟さんをお守りすることなので」
「共にですね」
「そうです、ですから」
 それ故にというのだ。
「お守り下さい」
「では」
 優子ははっきりとした声でだ、また院長に答えた。そのうえでインターネットでの八条学園関連のサイトのチェックもはじめた。
 しかし今のところは優花を思わせる書き込みはなくだ、家で優花にこう言ったのだった。
「何はともかく」
「何は?」
「いえ、あなたのことは噂になってないわね」
「僕の身体のことだね」
「そう、何か噂とか聞いてる?」
「女の子みたいだとはね」
 優花は姉に正直に話した。
「言われてるよ」
「そうなの」
「最近特にね」
「女の子みたいになってきてるって?」
「言われてるけれど」
「それはね」
 その話を聞いてだ、優子はすぐに答えた。
「よくないわね」
「どうしてなの?」
「そうした少しの噂がね」
「何かあるんだ」
「ええ、ネットとかに書き込まれて」
 そして、というのだ。
「そこから変な人が来るかも知れないわね」
「変な人って」
「ゴシップとかよ」 
 優子は優花にあえて話した、その懸念を。
「その記者が来るかも知れないわよ」
「まさか」
 姉のその話を聞いてだ、優子は笑って返した。
「そんなことはないよ」
「いえ、あなたの身体のことは珍しい話だから」
「それでなんだ」
「話題性があることは確かだから」
 それで、というのだ。
「そうした悪質な記者が来ることもね」
「あるんだ」
「そう、その可能性があるから」
「気をつけないといけないんだ」
「そうした噂話はよくないわね」
 真剣な顔でだ、優子は言った。
「少しのことからね」
「そうした記者が来るんだ」
「だから」
 それで、というのだ。
「心配になるわ」
「心配し過ぎじゃないの?」
 優花は首を傾げさせて優子に返した。
「それは」
「私はそうは思わないわ」
 かなり真剣にだ、優子は弟に言った。
「心配しているわ」
「本気で?」
「そう、本気よ」
「そうなんだ」
「だから若しね」
「若し?」
「何かあったら」
 その時はというのだ。
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