暁 〜小説投稿サイト〜
木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
我愛羅
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「一尾は尾獣の中でも群を抜いて凶暴と聞きましたが――やはり本当ですね。どうします? いっそ今のうちに狩っておきますか?」

 鬼鮫とイタチは、木ノ葉の森の中を駆けていた。
 我愛羅がサスケと戦うことを捨ててでも迷わず選んだ二つの強大なチャクラの持ち主――それがイタチと鬼鮫だったのだ。

「いいや……外道魔像の用意はまだ整っていないし、一尾は芸術コンビの担当だ」

 芸術コンビ、と暁で呼ばれる二人を思い出し、くすりと鬼鮫は笑みを浮かべた。芸術コンビという呼び名も元は彼の発想である――それは彼らが常に芸術を口元に引っ掛けているからに相違ない。
 そんな鬼鮫をよそに、イタチは顔を顰めた。一尾をサスケから引き離すのは酷く簡単だった。サスケを遥かに上回るチャクラに彼はあっさりと吸い寄せられてついてきたのである。このまま引き離し続けることだって出来ないわけじゃないが――だが鬼鮫だってそろそろ疑いはじめているであろうということは感じられた。

「そう言えばイタチさん――先ほどの彼、貴方の弟君ではありませんでしたか?」

 不意に鬼鮫が口を開いた。

「ああ」
「――もしかしてイタチさん、彼のこと――」

 短く答えれば、鬼鮫が訝しげに目を細めた。一瞬焦ったが、長年続けてきた演技は難なくそれを覆い隠す。

「手助けをしようとしている、とでも? まさか。だが――あいつがどのくらい強くなったのか見てみたいのは確かだ。俺が里を抜けた時には、俺の器を測ることすら値しない、泣いて叫んで這い蹲って許しを乞う愚かな小僧だったからな」

 大丈夫だ、とイタチは自分に言い聞かせた。サスケになら出来る。いざとなったらまたさり気なく手助けすることくらい出来ると自分に言い聞かせて、イタチは指示を出した。

「気配を消すぞ。一尾の注意を木ノ葉に向ける」
「――わかりました。ああそうだ、少し喉が渇いたので、後でお茶を飲みによってもいいですか?」
「……暢気だな、お前」
「いいじゃないですか。ちょっとくらい休んだって」

 笑う鬼鮫にイタチもす、と目を細めた。これはいいチャンスだ、と暗に思う。例えば九尾の人柱力の担当上忍であり、自分の弟の担当上忍でもあるはたけカカシ――彼に木ノ葉を狙う「暁」の存在を警告することも出来るはず。自来也と綱手の前にはもう姿を見せたからイタチがわざわざ警告せずとも彼らが伝えてくれるだろうが、念には念を重ねた方がいい。
 それに久々に木ノ葉の甘味処を巡りたいと思ったのは、鬼鮫には秘密だ。

 +

「……!?」

 追いかけていたチャクラは、現れた時と同じように忽然と消えた。強いチャクラだったのに残念だが、でもいい。こっちにはまだサスケがいる。今は血が欲しい。消えた強いチャクラではなくて、今近くにいるサスケを殺
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ