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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第36話 マネーカード
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ませんわ!さて、マネーカードの調査にでも行ってきますわね。どこから行った方が宜しくて?」
顔を真っ赤にしながら、軽く咳払いをした。
「で、ではこちらの場所から」
初春から渡された紙を広げる。怪しそうなエリアには赤いペンで丸が付けられており、ざっと五、六ヶ所ありそうだ。

白井は隣で作業しているサソリを一瞥すると、「ふん!」と鼻を鳴らしてさっさと出て行ってしまった。
「?......機嫌悪いのかアイツ?」
「ははは......」

白井さんも苦労しますね
退院の時にあんなにアプローチをしていたのに気付かないなんて
まあ、全部裏目に出ましたけど

******

サソリが病院から退院する時
入院費の支払いに関して
「ででは、ここは私がお支払いをしますわ」
やはり、出来る女性というのは殿方が必要とすることを黙ってするものですわ
「ではお会計を」
「もう払ってもらいましたよ。確か御坂美琴さんが」
「えっ!?お姉様が!」

更に、サソリの生活について
「今度こそは!ではしばらくの間は私が資金面でサソリのお世話をしますわ。月一のデートで貸借りなしという方向で」
「御坂から、生活費として札をくれたんだが......使い方分かるか?」
クレジットカードをチラつかせるサソリ。
「またしても!?」

住む場所について
「住む場所がないのであれば私の部屋で同棲といたしましょう!なかなか豪華ですわよ」
「あたしらは寮でしょ!」
「あう〜!」

結局、住む場所はサソリが探しに行くことになり、当面の生活費は御坂が新たに契約し渡したクレジットカードで生活することになった。
サソリ自身には、クレジットカードの意味が分かっていないようだったが大丈夫だろうか?

******

「あー、ダメだ椎菅が割れてる」
サソリが伸びをしながら、腰掛け部分に体重をかけた。
机の上には人形の胴体部分が開かれて中心となる支柱が頭部から下肢部へと伸びていた。
この支柱が傀儡人形を自立させるためには必要で簡単には壊れないようにかなり頑丈に造られている部分だ。
人体で云うところ椎骨に近い所とも言える。
椎菅には柔軟な動きを可能にするためいくつもの関節が入っていているのだが、割れてしまっては傀儡を支えることも、関節としての機能を持たない。

「ついかんですか?」
「傀儡を支えたり、動かしたりする要みたいなものだ.....部品交換か、全部やりなおしかもな......なんか基礎になるものがあれば別だが」
傀儡修復を諦めたサソリが彫刻刀をしまうと初春へと返却した。
「はあ......」
「大変ですね」

お気に入りの傀儡が修復できないことに意気消沈して、椅子に座って腕を組み出す。

こんな場所に傀儡製作の道具があるわ
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