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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第162話
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〜遊撃士協会・クロスベル支部〜



「………………」

「い、”因果”を操作する”至宝”って……!」

「しかも”IBC”のクロイス家が関わっていただと!?」

「しょ、正直夢物語としか思えないくらい信じられない話です……」

「……なるほどね。その”因果”の操作によって私はこの時代に蘇る事ができたのね……」

説明を聞き終えたリィンは口をパクパクし、アリサとユーシス、エリスは信じられない表情で声をあげ、アイドスは納得した様子で頷いた。

「……セリカ達やメンフィルが”クロイス家”との戦いに向けてわざわざ準備をしていた理由がようやくわかったな……」

「ええ……因果を操作して歴史を変えられるなんてことをされたら、自分達の存在まで下手したら消える事になるかもしれないからでしょうね……」

トヴァルとサラ教官は重々しい様子を纏って呟いた。



「ちなみにサティア。”Z組”の子達の”本来の運命”ってどういう内容だったのかしら?さっきの話では”帝国解放戦線”のリーダーと決着をつけたらしいけど。」

「!!サティアさん、俺達はあいつを……クロウを取り戻す事ができたのですか!?」

ミシェルの問いかけを聞いたリィンは血相を変えてサティアに尋ねた。

「いいえ、残念ながら”本来の貴方達”はクロウを取り戻す事はできなかったそうよ。」

「そ、それって……!?」

「兄様達がクロウさん達に敗北した……と言う事でしょうか?」

サティアの答えを聞いて何かを察したアリサは悲痛そうな表情をし、エリスは辛そうな表情で身体を震わせながら尋ねた。



「違うわ。リィン達はクロウ達やオルディーネとの決戦にも勝ったのだけど……その後にその決着に納得できなかったカイエン公爵が予め拘束していたセドリック皇子を使って”緋の騎神テスタ=ロッサを核にした”エンド・オブ・ヴァ―ミリオン”を復活させたそうよ。」

「な……カイエン公がだと!?」

「しかもセドリック皇太子を”使った”ですって!?」

「……その”エンド・オブ・ヴァ―ミリオン”ってのは何なんだ?」

サティアの話を聞いたユーシスとサラ教官は厳しい表情で声をあげ、トヴァルは真剣な表情で尋ねた。



「”エンド・オブ・ヴァ―ミリオン”。250年前の”獅子戦役”で”偽帝”オルトロスが顕現させた破滅と恐怖をもたらせる”紅き終焉の魔王”。“獅子心皇帝”ドライケルスと”槍の聖女”リアンヌが多くの仲間達の協力を借りて決死の末、ようやく封印した”災厄”よ。」

「何ですって!?」

「”獅子戦役”にそのような存在が顕現していたなんて……!」

「!まさか、カイエン公の真の狙いはその”災厄”とやらを手中に収めてエレボニア帝国を乗っ取る事
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