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心の剣
3部分:第三章
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第三章

7.古い街
 アメリカに行ってふと辿り着いた街

 はじめて来た街だけれど

 妙に懐かしいよ  何かそんな気になる

 見るもの全てが古ぼけていて寂れていて

 けれどそれが何か妙に懐かしい

 そんな街を歩いていると

 トランペットの音が聴こえてくるよ

 人は見えないけれど音だけが聴こえる

 寂れた街に聞こえるこれまた寂しい音色

 それを聴きながら街を歩いていく

 
 うらぶれた今にも壊れそうな街を

 はじめて来た筈の街なのに

 ずっとここにいるみたいだったよ

 不思議なことだけれど  そう感じているんだ

 朽ち果てそうな木々がそこにあるだけだけれど

 その木を見ているだけで何か違うよ

 街の中にあるのは一つだけ

 寂しいトランペットの音だけ

 その音が何時までも街に響いているよ

 古い街に相応しい懐かしい音色が

 懐かしいこの街に響いているよ


 寂れた街に聞こえるこれまた寂しい音色

 それを聴きながら街を歩いていく


8.パレット
 白いパレットに多くの絵の具をつけて

 それを絵に塗っていく  パレットに絵の具を乗せて

 一つの色だけだと寂しいけれど  色々な色があるからいい

 綺麗な色だってそうじゃない色だって

 色々な色があるからいいんだ

 色は一つだけじゃないから楽しいんだ

 出来上がる絵は一つの色だけでできちゃいない

 色々な色からできているんだ

 だからいいんだ  パレットがそんな色を与えてくれる

 パレットから出来上がる一つの世界

 色々な色がそれを作っていくよ


 白いパレットの上にある沢山の絵の具

 それを作っていくんだ  一つの絵という世界を

 色は一つだけじゃなくて一杯あるから  それを全部使っていって

 そうして世界を書いていくんだよね

 一つの色だと世界はできない

 だからいいんだ一つの色だけなんて面白くない

 出来上がる絵は色々な色で世界を作っているから

 だから価値があるんだよ

 だからいいんだ  パレットが与えてくれる世界は

 パレットで描く色々な色の世界

 それは一つの色だけではできないんだ


 パレットから出来上がる一つの世界

 色々な色がそれを作っていくよ


9.時間がない
 もう待っている余裕はないよ  さあはじめよう

 時間がないんだ  あれこれ考えている時間はなくなった

 今ここで何かしないと  僕達が何かしないと

 世界は終わってしまう  だからはじめよう

 暴走でもいいんだ  まず
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