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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜プリネの助言〜
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(リィンさんがクロイツェン州の将来の統括領主で、アルフィン皇女殿下の嫁ぎ先だから……?いえ、それならお二人の結婚にセレーネさんとメサイアさんは関係していませんし……それにリィンさんの”女運”が何故関係が……?リィンさんの”女運”と言えば私を含めた多くの女性達を惹きつけ、その結果将来結婚する事になってしまった事でしょうけど……”結婚”……?―――――!!)

プリネの助言の意味を考え込んでいたクレア大尉はある答えに到って目を見開いて立ち止まり

(セレーネさんは養子とはいえメンフィル皇家の一員。そしてメサイアさんは二人いるクロスベル帝国の皇帝の一人になった”黄金の戦王”とあの説明の際に現れた女性の二人から”自分達の娘”として認知されている……―――つまり”クロスベル帝国の皇族の一員”……!リィンさんとアルフィン皇女殿下達が結婚するかもしくは婚約の関係になればリィンさんを介して”エレボニア、メンフィル、クロスベルの三国の皇族の一員達が婚姻を結んだ事になり”、それを理由に情状酌量を求める事ができる可能性が出てきますね……!フフ、まさかリィンさんの重婚によってエレボニア帝国が生き残る可能性が見つかるなんて……呆れを通り越してもはや感心に値しますね、リィンさんの”そういう所”は…………ですが、それはそれ。また女性を増やした時にはお説教ですからね……?)

プリネの助言に隠されていた答えがわかった後苦笑した。

(そうなると……問題はメンフィルとクロスベルにどのようにして交渉のテーブルに就いてもらう件と、メサイアさんの件ですね……アルフィン皇女殿下は”救済条約”にサインをした時点でリィンさんとの婚約はされた事になっていますし、セレーネさんについても彼女の双子の姉であり、保護者でもあるツーヤさんがリィンさんと将来結婚する事を認めているとセレーネさん自身も言っていた為、唯一親族から婚約の許可を得ていないメサイアさんですね。メサイアさんとリィンさんが婚約する事を認めて貰う為には最低でもメサイアさんの両親である”黄金の戦王”かあの女性―――マルギレッタ・シリオスのどちらかに承諾してもらう必要がありますし、そもそもメサイアさん自身がリィンさんとの婚約を承知するかが問題……ではありませんでしたね、フフ……)

真剣な表情でこれからの事を考えていたクレア大尉は肝心のメサイアがリィンとの結婚に承知するかどうかに頭を悩ましていたが、すぐにアリサ達から教えられた話――――リィンと”契約”しているメサイアを含めた異種族達は全員リィンと肉体関係の間柄である話を思い出し、そのような関係にまで発展しているのならメサイア達もリィンに想いを寄せている事である事を察して苦笑していた。
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