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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第138話
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ジョルジュは苦笑しながら溜息を吐いた。



「しかしゼムリアストーンの結晶か……微塵も期待していなかったが、これほどの量を集めるとはな。いったいどこで手に入れた?」

「Z組の子達が試練を乗り越えた賜物ですよ。とにかく材料を揃えた以上、博士も協力してもらえますね?」

「フン、答えになっていないがまあいいだろう。約束は約束―――やるからには最高の図面を引いてやる。ただし何度かの試行錯誤は必要になってくるだろう。せいぜい邪魔をしない程度にお前も手伝うがいい。」

「はいはい、了解です。」

二人の様子を見守っていたリィン達は冷や汗をかいた。



「な、なんというか……」

「あれが帝国史にも載っているG・シュミット博士か……」

「え、えっと……帝国史にも載っているだけあって、厳格な方ですね。」

我に返ったマキアスは戸惑い、ガイウスは目を丸くし、エリスは冷や汗をかきながら苦笑し

「あはは、聞いていたとおりのヘンクツなじーちゃんみたいだね。」

「ミ、ミリアムさん!」

無邪気な笑顔を浮かべるミリアムの言葉を聞いたセレーネは慌てた。



「でも、ジョルジュ先輩とは結構息が合ってるみたいだね。」

「うん……遠回しにだけどお互いを信頼している風に見えるわ……」

「フン、もともと師弟関係にあったようだしな。」

エリオットの言葉にゲルドとユーシスはそれぞれ答え

「うーん、渋いのは好みだけどさすがに険が強すぎるわねぇ。」

「サラ、守備範囲広すぎ。」

「フフ、サラ殿の殿方の好みはある意味、驚愕に値しますわね。」

困った表情でシュミット博士を見つめるサラ教官の言葉を聞いたフィーは呆れ、シグルーンは苦笑した。



「ゼムリアストーンの加工自体もかなり困難だそうですけど……」

「あとは太刀の切れ味をいかに実現するかであろうな。」

「でも、この分なら何とか完成してくれそうね。技術者としての腕なら間違いなく帝国一でしょうし。」

「ああ、後は二人に任せよう。」

こうして、目標の一つだったヴァリマール用の”太刀”の製作がついに始まり―――いずれ来るクロウとの対決に備え、シュミット博士とジョルジュに急ピッチで進めてもらうのだった。そんな中―――カレイジャスにある人物からの連絡が飛び込んできていた。
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