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逆襲のアムロ
32話 特務 3.7
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* 地球軌道上外縁 ラー・カイラム艦橋 3.7 9:35

アムロとシャアはνガンダムと、サザビーと共にラー・カイラムへ帰投していた。
艦橋にはブライト、アムロ、シャアと3人揃い組。アムロが視線を艦橋から見える地球の方向を見据えると無数の光の点滅を確認できた。それは無数の艦船が交信し合っている証拠であった。

「あの点滅らが目下の敵か。数が多すぎる」

アムロが吐露を漏らすとブライトもため息を付いた。

「全くだ。同じ陣営であるはずだが、派閥争いで正規軍とも戦わなければならない。あの中の純粋なティターンズなど3割、いや2割。それだけならば戦いになるのだが・・・」

ティターンズとエゥーゴ、カラバと小競り合いしている間も連邦軍は軍縮と再編を粛々と行っていた。政権与党お抱えのティターンズは多くの軍勢を管理下に置いていたが、それを彼らは利用することはできなかった。あくまで連邦内部の中のイザコザでそれを国家単位で動くわけにもいかない。ジオンという勢力が残っている、その時点ではだが。

ティターンズは自前の部隊での自前の軍勢でやりくりをしていた。それでもエゥーゴやカラバを凌駕し、地球圏を統治するには十分な戦力を保持していた。この度、議会開催に伴い中立派閥にティターンズが危険を囁いた。すると普通の神経ならではの動きを示し、解体されるはずの戦力をこの議会の為だけに再動員させたのだった。

シャアが戦況詳報を目を通していた。しばらく経ってから首を振った。

「・・・普通に戦うと包囲殲滅されるな。しかし正規軍の奴らが戦いに加わるのか?」

シャアがブライトに問いかけた。ブライトが頷いた。

「今の情勢のままならな。我々が奴らをこのように牽制せざる得ないのも世論があるからだ」

今は宇宙がティターンズに蹂躙、破壊されるのではないかと戦々恐々と巷では専らな噂だった。
ここまでのティターンズの勢力拡大はほぼ恐怖政治だった。恐怖で人を従わせるやり方で急速に育った。銃を突きつけられて従いませんと言える常人はそれ程いないだろう。そんな無謀な勇者たちがエゥーゴでありカラバであった。

そんなエゥーゴもカラバもティターンズから勢力圏を奪うにつれて期待されていった。
地球上ではアジア、ヨーロッパ、北アメリカ、オセアニアとほぼ解放されたといってよい形だった。

新機体と熟練のパイロットたちの手腕によるものだったが、ティターンズの引き際はとても鮮やかだった。ウッダー准将ら地球のティターンズ指揮官らがジャミトフの焦土作戦とも呼べる手法で全てのプラント事業の人員すら撤収時に引き揚げ、または破壊、虐殺をしていった。結果解放区の住人は明日の食事を心配する程の食糧難に陥っていた。

「故人が言っていたな。愚民共は娯楽と食事を与えられればそれに従う
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