第9話
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地面に膝をついていたツーヤは顔を上げて、すぐに一旦退いて抜刀の構えをして警戒した表情で叫んだが、目の前にいる人物達を見て驚いた。
「ツーヤちゃん!」
「フフ………久しぶりだね。」
ティータとリタはツーヤを見て微笑んだ。
「ティータちゃんにリタちゃん………それにケビンさんにジョゼットさん、ユリア大尉にミュラー少佐まで………一体これは………!?なっ…………!」
ティータ達を呆けて見つめていたツーヤは周囲を見回して驚いた。
「はは………久しぶりやね。信じられんかもしれんが実は………」
そしてケビン達はツーヤに状況を説明した。
「…………そうですか。正直今でも信じられませんが、こうして目の前に皆さんやこの謎の空間がある以上信じるほかありませんね。」
「話が早くて助かるわ。ツーヤちゃんが白い光に包まれた状況を教えてほしいんやけど、さっきの様子からするとプリネ姫や”剣帝”が直前まで一緒におったようやな?」
「ええ。マスターとレーヴェさんと共に視察の為に本国内にある領――ミレティア領に訪れて、夜、領主の城に用意されてあるマスターの客室にマスターを送り届けた時に白い光に包まれたんです。」
「そうか………だとするとプリネ姫と”剣帝”も巻き込まれた可能性は高いな。」
ツーヤの説明を聞いたケビンは真剣な表情で考え込んだ。
「フフ………それにしても久しぶりだな、ツーヤ君………いや、”ルクセンベール”卿と呼ぶべきだったな。君の名はリベールでも響き渡っているよ。」
「あ、あのユリア大尉。前みたいな呼び方で構いませんので。正直知り合いの人達に家名で呼ばれるのは今でも慣れていないんです………それにそういうユリア大尉だって凄く有名じゃないですか。」
ユリアの言葉を聞いたツーヤは苦笑した。
「勿論エレボニアでも君の名は有名だ。あの”姫君の中の姫君”の護衛騎士兼世話役でありながら、さらにメンフィルの貴族………今では民達から”メンフィルの黒き薔薇”或いは”蒼黒の薔薇”と称されているんだったな?」
「”蒼黒の薔薇”………噂でですが聞いた事があります。”リベールの白き薔薇”ユリア大尉と”メンフィルの黒き薔薇”ルクセンベール卿………双方ともそれぞれの王女に仕えている事から”プリンセスナイツ”と呼ばれ、特に女性を中心としたファンが増え、2人に憧れて騎士を目指す女性が増えた……と。」
「ミュ、ミュラー少佐。できればその呼び名を口にしないで下さい………正直恥ずかしいんです………それとリースさん……でしたか?お願いですからその話は勘弁して下さい……正直、困っているんです……本国はそれほどでもないんですが、そちらの世界の街に入ると女性の方達が次々と集まって来るのを思
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