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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十八話 オーブンでの蒸し焼きは御免こうむります。
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はなさらない。最後まであきらめないのに。
 デューリング中尉は反乱を起こそうと持ち掛けてきた。シャミッソー中尉も協力するという。だが、表立って動くわけにはいかないから、要するに私に動けと言うのだ。仕方がないがそれしか方法はないだろう。ラインハルト様たちを助け、艦橋を制圧し、艦の指揮を掌握するのだ。だが、上級士官がラインハルト様だけでは艦を把握できない。水雷長、砲術長の協力が必要だ。
 だが、私一人では無理だ。どうすれば・・・・そうだ、ザイデル伍長に話をしてみよう。


しばらくして――。

ハーメルン・ツヴァイ艦橋――。
不意に扉が開けられ、バラバラと数人の兵と士官たちが飛び込んできた。瞬く間に銃が突きつけられ、艦橋要員たちは身動きできない状態に追い込まれた。

「何のつもりだ!?」

 ベルトラム大尉が驚く。

「ごらんのとおりです。この状態から脱するために、指揮権を預からせていただきます」

 ラインハルトが言う。

「お前たちまでか!?」

 ベルトラム大尉がザイデル伍長たちをにらみつけた。

「すみませんねぇ、副長。だが、俺たちだって生きたいんだ。どうやらその意味ではミューゼル中尉に指揮権を任せた方がよさそうなのでね」

 ザイデル伍長がにやりと笑う。だが、その眼は笑ってはいなかった。それが伍長の真剣さを物語っている。

「くっ・・・・!!」
「賛成だ。私もミューゼル中尉を支持する!」

 真っ先にデューリング中尉が立ち上がった。

「このブラスターにかけて、我々は艦橋を制圧する。副長に同意する者は副長と一緒に監禁させてもらうが、危害を加えるつもりはない。また、中立を宣言する者は任務にのみ専念してもらいたい」

 ラインハルトの声が艦橋に響き渡った。

「ミューゼル中尉、後悔するぞ」
「死んだら後悔などできません」

 結果、副長とエメリッヒ少尉を監禁、他の者は任務に専念することとなった。フィオーナが艦橋に残り、キルヒアイスとティアナが営倉に副長以下を連れていった。

会議室――。
■ ティアナ・フォン・ローメルド少尉

 邪魔な副長を営倉に放り込んでやっと脱出計画の始まりよ。わくわくするわね。

「すると、アルトミュール恒星系の恒星風を利用して脱出するわけか」

 ラインハルトはシュミット一等兵の提案を改めて聞いて興味を示していたわ。

「はい。次の恒星爆発まで17時間。それを逃すと、次は60時間後になります」
「遅すぎるな。17時間から逆算して自由落下を始めるタイミングは?」
「遅くても3時間後には始めないと・・・・。ですが、修理自体は17時間までに完了すれば大丈夫です」
「それでは間に合わないんじゃないか?それにいったん落下をはじめたところで
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