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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第七十八話 信賞必罰(その1)
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卿はどう思うか」

どう思うって、ミュッケンベルガー元帥、それはちょっと無理じゃ……。
「能力は問題ないと思いますが……、周囲が認めるでしょうか? 副司令長官にして、元帥閣下が司令長官を勤めるべきでは有りませんか」

「それはできぬ。退役は既に決めたことだ。だが卿の言うとおり周囲がなかなか認めまい。そこで、副司令長官に信頼の厚い人物を当てようと思う」
なるほど、若い司令長官を支える老練な副司令長官か……。悪くない、メルカッツを持ってくる気だな。

「名案だと思います。恐れ入りました」
「卿もそう思うか、では副司令長官を頼むぞ」
「?」

何だ? ミュッケンベルガー元帥は何を言った? 意味がよくわからん、頼むぞって何頼むんだ?
俺の目の前には人の悪そうな笑顔を浮かべた二人の老人がいた。お前ら正気か?




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