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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第90話 リーザスの鬼門
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んっ!! 馬鹿者。戦場は基本己の力で切り抜けねばならんのだ! 乱戦ともなれば、幾らハイパーな、オレ様の指揮と言えども、全員を守れる訳がないだろうが。女だけなら兎も角」
「……まぁ、女〜辺りは、正直微妙な所だが、確かに間違えてはないな」
         
 ランスの暴言を聞いて、それとなく苦言+言い方を改める様に言うユーリだったが……、全てが的はずれと言う訳ではない為、その辺は黙認した。

 確かに、バレス達は軍人であり、冒険者と比べれば、幾ら組織だった部隊だとしても、戦場での立ち振る舞い。

 その根底部分、《己の身は己で守る》と言う事くらいは心得ている筈だろう。その術も言わずもがな。

 最低限、それだけの力量が無ければ、戦場に足をつける資格は最初から無い。

 勿論、それは適材適所と言う言葉もあり、相手側に圧倒的な力の差があったり……と色々と課題等はあるが、基本どの国の軍隊でも、入隊する際に、ある程度のレベルが求められる筈だから。

 だが、それでも、軍のトップであるバレスやエクス達、高レベルの者達の負傷だけは、ちゃんとした説明をもらわないといけないし、頂けないだろう。魔人が絡んでくる戦争であれば尚更だ。

 魔人を抜きにして、と言うのが前提にはなるが、彼らの力量はユーリも判っている。今回のノース側、即ちユーリ達側には、この解放軍の中でもトップクラスの実力者が集中している事は判るが、ランスの布陣を疎かにしている訳ではない。

 白と黒の軍のトップに加え、リアの親衛隊である《金の軍》や魔法部隊である《紫の軍》も揃っていて、神魔法を扱えるメンバーもそれなりに増えてきているのにも関わらずに、敗戦し、彼らは負傷をしているから。

 レイラ達 金の軍は女性構成されているからか、軽傷者はいるものの、重傷者はランスの言うとおりいなかった。

「あいつらは、職務を全うしたのだ。オレ様の命令通り、女の子達は死んでも守れ!! と言ったからな。ちゃんと弔ってやる」
「死んでないって。勝手に殺すな。(弔いとか、絶対せんだろ……)……成る程。――殿、か。彼らの傷は」
「馬鹿者。違うわ!」
「ん?」

 ランスの説明を受けて、バレスやエクスは 撤退する時に、最後まで白と黒の軍を指揮していたから、相応の傷を負った、と連想していたのだが、ランス曰く違う様だ。

「連中は、卑怯な手を使ってきたのだ!! 戦士の風上にも置けん様な事をな!」
「……ランスが言うと、凄いな。ランス以上の鬼畜がいた、と言う事か……」
 
 思わずそうつぶやいてしまうユーリ。

 なかなか、えげつなさに関しては、ランスの右に出る者がいようとは正直思えない。巷では、《鬼畜戦士》と言う異名まで轟いているのだから。

「ふんっ! あんなもん、オレ様に
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