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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
二の刻・青年期前半
第二十五話「闘技場にて」
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魔王の闇の波動を限定的ながらも浄化する術を手に入れたリュカ。
浄化されたドラゴンキッズはシーザーと名付けられ、先程までの凶暴さは微塵も見せずにリュカの腕の中で甘えている。

「クオーン、クオォーーン♪」

「しかし、本当に変われば変わるものなんだな」

リュカの腕の中のシーザーを見ながらヘンリーは呟く。

「さてと、お前さん達はこれからどうするんじゃ?」
「そうですね。この町で旅の準備をしてその後は故郷のサンタローズを目指すつもりです」
「ならばその間、シーザーはワシが預かるとしよう」
「ク、クオン?クオーン、クォ〜〜ン」

その言葉を聞いたシーザーは嫌だ、嫌だと言う様にリュカにしがみ付いて首を振る。

「仕方ないじゃろう。町の中に魔物が居ると要らぬ騒ぎになる。下手をすると闘技場の連中に連れ攫われてされてリュカと別れ離れになってしまうぞ。旅の準備が終わるまでは此処で大人しく待っておるんじゃ」
「クオォ〜〜ン…」

説得に漸く納得したのか、シーザーは俯きながら爺さんの方に飛んで来る。

「そう言う訳じゃ、シーザーはワシが面倒を見ておく。お前さん達は旅の準備が終わったらシーザーを迎えに来るとええ」
「解りました、遠慮なく甘えさせてもらいます。後で迎えに来るから大人しく待ってなよ、シーザー」
「クオーーンッ」

早く迎えに来てねと言う様に鳴くシーザーを爺さんに預け、リュカとヘンリーは爺さんの家を後にし、町の中へと歩いて行く。




―◇◆◇―

「改めて見るとやっぱり賑やかな町だね」
「まあ、十年ぶりの大きな町だからな」

町中を見渡しながら話す二人、彼等が見るその光景にはあの大神殿での悲壮さは欠片も見られず、人々の顔には笑顔が満ちている。
だがもし、光の教団の魔の手が此処にも伸びて来たら?
そうなればこの町に満ちている笑顔も瞬く間に消え去ってしまう。
いや手を拱いていれば、この町だけでは無く何れは世界中が奴らの支配下に納まってしまう。
それだけは許さないと決意を新たにする二人であった。


「へっへっへっへ!さてと、今日こそは大もうけさせてもらうぜ!」

意気揚々とカジノの中へと入って行く男。
そんな男を見ていたヘンリーの目がキラキラと光りだす。

「俺達もちょっと遊んで行こうか?」
「…きっとヘンリーみたいな人が身を滅ぼして貧乏になっていくんだろうな」

そう溜息を吐きながらも一緒にカジノへと入って行くリュカであった。




カジノの中はまさに別世界であった。
煌びやかな内装は何処の宮殿かと錯覚する様な物であり、悲喜交々な喧騒も彼等が感じた事が無い物であった。

「おおおっ!」

そんな中、ヘンリーは客にワインを運ぶバニーガールの揺れるお
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