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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第2話
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、リィンは血相を変えてトヴァルを見つめた。



「悪いがそこまではわかってない。まあ、ケルディックはメンフィル領だから、少なくとも現時点では安全な地帯だから安心してもいいと思うぜ。貴族連合がメンフィル帝国領にまで(いくさ)を仕掛けた話は聞いていないし、幾ら何でも国内が安定していない状態で他国―――それも”百日戦役”で大敗した相手であるメンフィル帝国に戦争を吹っ掛けるような馬鹿な真似は貴族連合もしないだろう。それにサラ達やお前さんの仲間達だって、そう簡単にくたばるような奴等じゃないだろう?」

「あ…………」

「――ま、言えてるかもね。」

「セリーヌさん……?」

セリーヌの言葉が気になったアルフィン皇女は首を傾げてセリーヌに視線を向けた。



「詳しい場所まではわからないけど……少なくとも、エマが無事であるのは確かよ。」

「わかるのか……!?」

「魔王達と契約してるアンタならわかると思うけどあの子と”使い魔”であるアタシは繋がってるわ。だからあの子に何かあったらアタシにも絶対に伝わるわ。あくまで”生きてる”ってのがわかるだけなんだけど。」

「ふ、不思議な話ですけど……」

「まあ、最悪の結果ばかり考えても仕方ないだろう。―――今は信じてみちゃどうだ?お前さんが無事だったように仲間もきっと今でも無事だってことを。」

「トヴァルさん……………………」

トヴァルの指摘を聞いたリィンは目を伏せて考え込んでいた。



「……いずれにせよ、本調子ではないのだろう。しばらくの間は、郷で養生に専念するといい。」

「折角ですから、郷のみんなに顔を見せてきたらどうですか?みんな、貴方の事をずっと心配していたのですよ。」

「……そうですね。皆さん、喜ぶと思います。その、何でしたら私も付き添わせていただきますし。」

「勿論わたくしも付き添いますわ、お兄様。」

「……ありがとうエリス、セレーネ。俺なら大丈夫だ。父さん、母さん……お言葉に甘えさせてもらいます。」

その後リィンは散歩をしながら故郷に住む人々への挨拶回りをする事にした。
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