暁 〜小説投稿サイト〜
深海棲艦の発生と艦娘の出自記録
"女王の娘たち"計画・記録
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
れば私が答えましょう。
宮崎:ああ、そうですね。
   不躾な質問ですみませんが長門や他の子達はどういう存在ですか?
   彼女達の正体は?
乙姫:正直、私もどう説明していいか……。
   なんというか彼女達の魂は彷徨っていたんです。
   そこを私が拾い上げたというか。
宮崎:彼女達は一様に自分が艦だった時の事を話しますがこれについては?
乙姫:ここに来て私は色々な事を学びました。
   艦についてもです。ずっと前ですが伊賀崎さんが写真を色々と見せてくれました。
   軍艦というのは海の上で戦う為の乗り物なんですよね。
   だとしたらこの戦いで彼女達ほど適役はいないでしょう?
宮崎:なるほど、それで……。
   あー、軍艦の魂を拾い上げたと?
乙姫:何も生きとし生けるものだけが魂を持っているわけではありません。
   彼女達もまた人に愛され考えを持った存在になりました。
   こことは違う世界で役目を終えて彷徨っていたんです。
宮崎:では他の娘さん達も?
乙姫:そうです。
   長門と同じく元々は役目を終え彷徨っていた魂でした。
宮崎:白ちゃんは娘さん達に凄く好かれているみたいだけど。
   例えば長門だと確か昨日初めて会ったはずですよね。
   なのにもう懐いている。
   どうしてですか?
乙姫:そういうものとしか……。
   彼女達は私の力で生み出されました。
   そうゆう者達とは強い繋がりを感じると聞きます。
   実際に彼女達は私を愛してくれていますし、私も彼女達を愛しています。
宮崎:一度も会った事が無い子のことが分かるのも"繋がり"ですか?
乙姫:恐らくは。
   私の故郷で伝わっているだけの話なので詳しくは分かりません。
   それはそうと、陸奥と会えるのはいつ何です?
宮崎:ああ、それなら明日になると思いますよ。
乙姫:良かった。
   あの子いつも他の人に悪戯しちゃうから注意しないと。(※1)

(※1)乙姫が陸奥を会うのはこの聴取の翌日です。それまで一度たりとも接触はありません。



記録終了






補遺
海軍省に問い合わせて"長門"という名前の軍艦について調査しましたが、他の人工体と同じくそのような軍艦は記録はありませんでした。
未成艦や計画段階の軍艦、果ては歴史上の船においてもその存在は確認できませんでした。





[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ