第35話
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」
「そ、そなたたちはッ!?」
「おお、皆さん……」
そこにエステルが話に入って来て、エステル達に気付いたデュナンとフィリップは驚いた。
「まったくもう……公爵さんも相変わらずねぇ。あんまりワガママ言ってみんなを困らせたらダメじゃない。」
(公爵………ああ、この人がクーデター事件の時に担ぎあがられたデュナン公爵ね。まあ、確かにアリシア女王もこんなのに国は任せられないわねぇ……お姉様達とは天と地ほどの差ね。お姉様達なんか逆に護衛はあまりいらないって言うぐらいなんだから♪)
デュナンに呆れたエステルは溜息を吐いて指摘し、レンは心の中で女王がデュナンを跡継ぎに指名していない事に納得した。
「き、気安く公爵さんなどと呼ぶでない!どうしてそなたらがこんな場所にいるのだ!?すでに民間人の立ち入りは禁止されたのではないのか!?」
デュナンはエステルの呼び方を怒鳴った後、エステル達を睨んで指摘した。
「ここの警備責任者さんに届けものがあって来ただけよ。で、公爵さんたちはこれから散歩にでも行くの?」
「ふ、ふん。聞いて驚くでないぞ……。私を縛りつけた不当な戒めがついに解かれることとなったのだ!」
エステルの疑問にデュナンは胸を張って答えた。
「不当な戒めが解けた……?」
「ひょっとして謹慎処分が解かれたのか?」
「はい、今朝がた、陛下からの連絡がございました。離宮を辞し、グランセル城に戻ってくるようにとのお言葉です。」
意外そうな表情をしているエステル達にフィリップがデュナンの代わりに答えた。
「やれやれ……お人好しな婆さんだな。……今、城にはとんでもない客がいるのに、本当に城に戻らせていいのか?」
「へ〜、でもまあ良かったじゃないの。もう2度と利用されないように自分をしっかり持たなくちゃね。」
アガットは呆れ半分で女王の懐の深さに感心し、エステルは驚いた後、デュナンに意外な事を言った。
「なぬ……?」
エステルに言われたデュナンは何の事かわからない様子だった。
「うーん、やっぱり生活態度を見直した方がいいんじゃない?公爵さんってだらけきった生活してそうだし。運動なんかお勧めするわよ?」
エステルがデュナンに指摘したその時、周りの人物達は沈黙した。
「あれ?あたし変なこと言った?」
(クスクスクス……エステルったら、民間人が王族に意見をする事がどれほどの事かわかっていない様子ね♪うふふ、さすがはお姉様達のお友達だわ♪)
周りの様子を見たエステルは首を傾げ、レンは口元に笑みを浮かべていた。
「いえ……エステル様のおっしゃる通りかと思います。そもそも閣下が自分をしっかりお持ちでいればリシャール大佐に利用され
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