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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第139話
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エヴリーヌは呆れた表情で呟いた。



「ま、罷免されたのは公共の場所でビラをまいたりと暴走気味だったからみたいだけど。でも、テロリストにはこういう思想的なタイプも少なくないわ。組織の理論武装を行い、より先鋭かつ過激な集団として仕上げることのできる頭脳派ね。」

「けっこう面倒なタイプ。」

「うんうん、退くってことを知らないからねー。」

「気が合うな、お前さん達。」

サラ教官の説明を聞いて互いの意見が合致したフィーとミリアムを陽気な笑顔で見つめるクロウの発言にリィン達は冷や汗をかいて呆れた。



「……それ以外のメンバーたちはどうですか?先月の事件―――他にも3名の幹部たちが確認されていますが。」

「”S”、”V”、そして”C”か。」

リィンの質問を聞いたナイトハルト少佐は端末を操作して”C”達の画像を出した。



「……この3人については特定しきれてないみたいね。このうち”V”については元猟兵じゃないかって推測されているみたいだけど。」

「元猟兵……」

「た、確かに凄そうな機関銃を持ってたけど……」

「フィー、心当たりは?」

「……んー。ちょっとわからない。」

”V”話を聞いたリィンは真剣な表情になり、エリオットは不安そうな表情をし、ラウラに尋ねられたフィーは考え込んだ。



「”S”についても該当しそうな人物は絞り込めているらしいわ。問題は”C”っていうリーダーね。」

「あの仮面の男か……」

「確かリウイお兄ちゃんがボコボコにした雑魚だったっけ?そんな雑魚が警戒する相手なの?」

”C”の写真を見つめたマキアスは考え込み、エヴリーヌは尋ね

「エ、エヴリーヌさん……」

「”英雄王”と称されるリウイ陛下の強さを比較基準にするなど間違っているだろうが、阿呆。」

「………少なくとも”剣聖”や”光の剣匠”のような相当な使い手でなければ、あそこまで一方的な戦いはできないよ……」

エヴリーヌの質問にセレーネは脱力し、ユーシスはジト目で指摘し、リィンは疲れた表情で答えた。



「………まあ、リウイ陛下ほどではないが、あの”C”とやらに対抗できる人物は帝国にもそれなりにいるだろう。」

「”光の剣匠”は当然として……サラ教官に、ナイトハルト少佐もできそうですね?」

「ふむ……自信はないが。」

「またまた、謙遜しちゃって。この人は凄いわよ〜。帝国軍の若手将校の中でもトップクラスの強さらしいから。あのヴァンダール少佐と双璧って聞きましたし。」

リィンの質問に謙遜した様子で答えるナイトハルト少佐をからかいの表情で見つめながら説明したサラ教官は表情を引き締めた。



「いや、それは……」
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