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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
外伝〜聖魔の魔人姫との契約〜前篇
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「―――私はメルキアの戦力として”魔物配合”によって生み出された”魔物”なんです。」

「なっ!?で、ですが自己紹介の時に…………」

「私を産んだ母体はお母様、そして魔物との配合儀式によって孕まされたお母様をお父様が抱いて自身の遺伝子を魔物との配合儀式によってできた私に植え付けましたから、私の両親は一応先程説明した通りになるんです。」

「…………………………その、ご自分の出生を知ってどう思われたんですか?」

メサイアの壮絶な出生に絶句したリィンは複雑そうな表情で尋ねた。



「最初に自分の事を知って理解した時は色々と複雑でしたね。私はいわば”戦力”として生み出された存在なのですから。」

「……………………」

寂しげな笑みを浮かべて語るメサイアにかける言葉がないリィンは黙り込んでいた。

「あ、勘違いしないで下さいね?私は別にお父様達の事は恨んでいません。」

「え……そ、そうなんですか?」

「はい。幼い頃からお母様からはお母様が産んだ純粋な人間の妹や弟達と差別される事無く可愛がってもらいましたし、お父様にも娘として扱ってもらって、大切にしてもらいましたから。」

「そうですか…………………しかし何故メサイア皇女の御父上はそのような事を?」

メサイアの話を聞いて安堵の溜息を吐いたリィンは考え込んだ後真剣な表情で尋ねた。



「当時メルキア軍を率いるお父様がアンナローツェ王国を制圧した際に捕縛したお母様は”籠の鳥”の状態で育った為女王としての能力はあまりにも未熟で、武将としての能力は勿論、政治能力も皆無でしたから慰み者として扱うしか使い道がなく、他に使い道を探っていた時に見つけた魔物との配合儀式で慰み者としての使い道しかなかったお母様を使ったとの事です。」

「…………ッ………………!」

メサイアの話を聞いてメサイアの父親の非道なる行為に怒りを感じたリィンは目を伏せて静かな怒りを纏って唇を噛みしめて黙り込み

「フフ、その様子ですとお母様にそのような仕打ちをしたお父様に対して怒りを抱いているのですね?」

「……………―――正直な所を言えばそうですね。敗戦した国の王族が殺されてもおかしくない立場なのは理解していますが、幾ら何でも酷すぎます……!―――すみません、メサイア皇女自身はご両親を慕っているのに気分を害されるような事を言ってしまって……」

微笑むメサイアに指摘されたリィンは静かに頷いて真剣な表情で答えた後すぐに謝罪した。



「気にしないで下さい。私の身の上の話を聞けばほとんどの方達がリィン様と似たような反応をするのが”普通”でしょうし。それで今の私の身の上の話を聞いてリィン様は私の事をどう思いますか?”魔物”か、”
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