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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第45話
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6月26日、実習当日:早朝――――
実習日の早朝、リィン達A班は玄関に集合した。
〜トリスタ・第3学生寮〜
「―――しかし驚いたよ。まさか”ノルド高原”が実習地に選ばれるなんて。」
「でも、士官学院を設立したドライケルス大帝ゆかりの地でもあるんですよね。」
「ああ、”獅子戦役”の折、大帝が挙兵した場所だったな。」
「逆に言うと、そのくらいしか知らない場所だけど……」
「ですが、士官学院を設立した方ゆかりの地なら実習地に選ばれてもおかしくはないですね。」
「ノルドの地については行きの列車で説明しよう。とにかく長旅になる。片道、8時間以上列車に揺られることになるだろう。」
リィン達が実習地についてそれぞれ話し合っている中、ガイウスが静かな口調で言った。
「は、8時間以上ですか……」
「そ、それは大変ですね……」
実習地までかかる時間の長さにプリネとエマは冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
「まあ、得がたい経験にはなりそうだな。」
ユーシスは動じていない様子で呟いた。
「そうなると……到着は夕方近くになるのか。」
「うーん、お店でパンとか買った方がいいのかしら?」
リィンの推測を聞いたアリサが昼食の用意を考え込んだその時
「ふふっ……それには及びませんわ。」
バスケットを持ったシャロンがリィン達に近づいてきた。
「むっ……」
シャロンの登場にアリサはジト目になってシャロンの行動を警戒し始めた。
「シャロンさん。どうもおはようございます。」
「そろそろ俺達も出発するつもりです。」
「はい、お気を付けていってらっしゃいませ。それと、よろしければこちらもお持ちください。」
シャロンはリィンにバスケットを差し出した。
「これは……」
「サンドイッチと、ポットに入れたレモンティー、それとミルモ様用の葡萄でございます。朝食を用意できませんでしたので列車でお召し上がりいただければ。」
「まあ……わざわざ用意してくださってありがとうございます。」
「ふふっ、ありがとうございます。」
「すみません、助かります。」
「気が利くな、管理人。」
「ありがたく頂戴する。」
(…………♪)
シャロンが用意した朝食にリィン達はそれぞれ感謝の言葉を述べ、アリサの身体の中にいるミルモは目を輝かせ
「いえいえ、皆様のお世話がわたくしの役目ですから。」
シャロンは謙遜した様子で答えた。
「はあ、すっかり管理人として馴染んじゃってるし……あれだけ反対したのにまんまと外堀を埋め
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