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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第31話
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ルの言葉にメティサーナが頷いた後光に包まれた。すると町娘の姿をしていたメティサーナは鎧を身に纏うと共に自分の周囲には浮遊する盾を展開し、更に背中には左右に色が違う白と黒の翼が生えており、頭には光の輪っかが浮いていた。



「て、天使……!?」

「へえ。異世界に天使がいる事は噂には聞いていたけど、本当にいたんだ。」

「………………」

メティサーナの真の姿にリィンは驚き、フィーは目を丸くした後興味ありげな表情でメティサーナを見つめ、エマは真剣な表情でメティサーナを見つめていた。

「フフ、メティがいれば、どんな魔獣が現れてもこの鎌で真っ二つにして裁きを与えてやろう!」

驚きの表情のリィン達に見つめられたメティサーナは片手に持つ身の丈程ある大鎌を構えて勝ち誇った笑みを浮かべた。



「―――こんな場所までわざわざ入り込んでくるとはな。」

仕掛けを解き、時折襲い掛かってくる魔獣を倒しながら進んで行くと聞き覚えのある男子の声が聞こえてきた。

「え……」

「この声……」

声を聞いたリィンとフィーが驚いたその時、ユーシスがツーヤと共に別の道からリィン達に近づいてきた。



「ユーシス……!」

「それにツーヤもいるね。」

「よかった、ご無事でしたか。」

二人の登場にリィン達は安堵の表情をし

「フン……無事に決まっているだろう。まさか屋敷に戻るなり、ツーヤ共々行動の自由を奪われるとは思わなかったが……」

「あの後ユーシスさんと同じ部屋に通されて、見張り付きで外に出してもらえなかったのですが、ユーシスさんの機転で何とか出てきたんです。」

ユーシスは鼻を鳴らした後不愉快そうな表情で答え、ツーヤが説明を補足した。



「そうか……」

「どんな状況か大体知ってるみたいだね?」

二人の話をある程度予想していたリィンは納得している様子で頷き、フィーは尋ねた。

「ああ、革新派を牽制するために帝都知事の息子に濡れ衣を着せて拘束する……まさかそこまで露骨な事を父が企てるとはな。プリネの件で懲りて、そんな露骨な真似は控えると思っていたのだが……――――結局、俺と話すつもりは父には最初からなかったわけだ。」

フィーの疑問に頷いたユーシスはどことなく諦めの雰囲気を纏わせた。



「………………」

「……ユーシスさん……」

ユーシスの様子を見たリィンは目を伏せて黙り込み、エマは心配そうな表情で見つめた。

「―――まあ、俺のことはいい。この地下水道の構造は兄から聞いて大体把握している。領邦軍の詰所まで先導するからとっとと行くぞ。」

「ということは君は最初から……」


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