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Blue Rose
第八話 安息日にその二

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「サンドイッチね」
「昨日の夜作ってたわね」
「それと野菜ジュースも買ってるから」
「お昼はなのね」
「それ食べよう、林檎もあるよ」
 デザートとして、というのだ。
「たっぷり食べられるから」
「そう、ならそちらもね」
「楽しみにしてくれるかな」
「勿論よ、サンドイッチね」
「ハムと卵とソーセージとね」
「色々作ってくれたのね」
「そうしたから」
 こう笑顔で言うのだった。
「お昼はそれ食べようね」
「わかったわ、ただ優花はね」
「僕は?」
「お弁当サンドイッチかお握りよね」
「どっちかっていうんだね」
「ええ、そうよね」
「確かにそうだね」
 自分もそのことを認めた優花だった。
「僕遠足の時とかね」
「どちらかよね」
「好きだからね」
「それでサンドイッチかお握りで」
「今回はサンドイッチにしたんだ」
「どうして今回はそっちにしたの?」
「うん、冷蔵庫の中の食材がね」
 それの問題でというのだ。
「そちら向けだったし」
「卵とかハムとかソーセージとか」
「だからなんだ」
「サンドイッチにしたのね」
「パンもあったしね」 
 食パンである、この場合は。
「そっちにしたんだ」
「それでパンの耳は」
「置いていて明日の朝にでもパン粥にするから」 
 鍋の中で牛乳と一緒に炊くのである、オートミールに近いと言えば近い優花が朝によく作る料理の一つである。
「明日の朝もね」
「楽しみにしていていいわね」
「是非ね、じゃあね」
「サンドイッチを持って」
「行こうね」
「じゃあ姉さん着替えてくるわね」
 優子はここまで聞いてだった、にこりと笑って言った。
「外出用の服着て来るから」
「そうするんだ」
「いいズボン買ったから」
「姉さん本当にズボン好きだね」
「動きやすいし冷えないから」
「夏でもズボンじゃない」
「夏でもズボンの方がいいのよ」
 暑い冷えない季節でもというのだ。
「クーラーがあるでしょ、最近は」
「それで冷えるからなんだね」
「下半身は出来るだけ冷やさない方がいいの」
 だからだというのだ。
「冷やしたらいけないのよ」
「そうなんだね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「姉さんはいつもズボンなのよ」
「スカートを穿く時もあるけれぞ」
「ズボンの方がずっと多いのよ」
「それで今日もなんだね」
「ズボンで行くわ」
「確かに姉さんってズボン似合うしね」
 優花は彼のその言葉を聞いてまた言った。
「背高いしすらっとしたスタイルだし」
「宝塚の人みたいっていうのね」
 男役の方である、ただし宝塚の男役の人は退団後は普通に女性役を演じている。あくまで宝塚の中だけのことである。
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