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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第10話
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〜ブライト家〜

ブライト家では3人がメンフィルからの迎えの使者が来るかもしれないことに誰もが緊張していた。そして広間は時計の針の音だけの静寂な間であった。そこに入口のドアをノックする音が聞こえた。
コンコン
「………はい!どなたですか?」
レナはノックの音を聞き、ハッとし立ち上がりドアの外にいるであろう人物に用を聞いた。カシウスとシェラザードも緊張した顔を見合わせ立ち上がった。
「メンフィル大使館の者です。先ほどリスティさんから知らされた件でこうして参上してまいりました。」
ドアの外から聞こえたのは兵士の声ではなく、穏やかな女性の声を聞きレナは戸惑ったが返事をした。
「今開けますのでお待ち下さい!」
そしてレナは急いでドアに近寄りドアを開けた。

「あ、あなたは……!」
「な……!」
「嘘……!闇の……聖女……!?」
ドアを開け姿を見せたペテレーネにレナは驚き開いた口をふさぐように片手を当て、カシウスは予想外の人物に目を丸く開き、シェラザードは新聞でしか見なかったアーライナ教を広める元となった女性を見て驚愕した。
「こんばんわ、私はゼムリア大陸でアーライナ教の神官長を務めさせて頂いているペテレーネ・セラと申します。夜分遅くの訪問、お許し下さい。」
「顔を上げて下さい……!謝るのは私達のほうです!聖女様ほどの方がわざわざ知らせに来るなんて……ありがとうございます!」
頭を下げるペテレーネに恐縮したレナは慌てて頭を上げるように言った。
「ありがとうございます……あら?もしかしてあなたとお会いしましたでしょうか?どこかで見たような……」
顔を上げたペテレーネはレナの顔を見て、見覚えのある顔だと気付いた。
「あの……ロレントで起こったエレボニア帝国兵による襲撃の時、あなたに傷を癒してもらった者です……あの時は本当にありがとうございました!」
「ああ……あの時の方でしたか……その後お変りはありませんか?」
レナの事を思い出したペテレーネはレナに体調を聞き、それをレナは恐縮しながら答えた。
「は、はい!貴方様のお陰でこうして元気に家族と共に幸せに暮らせております。……娘は特にあなたのことを尊敬していて私の傷を癒すあなたを見て、自分も魔術を覚えて貴方様のように『人助けをするために遊撃士になる!』と言って、時間がある時は貴方様が書いた聖書を読んで魔術の練習と、武術を練習しているんです。あの子に将来の目標が出来たのは貴方様のお陰でもあります。本当にありがとうございます。」
「そ、そんな……!私はただ、当然の事をしただけです……」
レナの言葉にペテレーネは顔を赤くし、慌てた。

「………なるほどな。あの時、助けを求めた少女がマーリオン達と友人になった少女だったとはな……案外世間とは狭いものなの
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