第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
タユタマ 〜走る、止める、戦う〜
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ふははははははははははははははははッ!走れ風の如く!」
妙な声を上げながら、蒔風が全力疾走で街を駆け抜ける。
速い速い。とにかく速い。
こら、指を指しちゃいけません。
ともあれ、彼は一体何故に走ってるのか。
それは・・・・
「おまえいつまで着いてくんだよー!?」
なにか得体の知れない動物に追っかけられていたからである。
------------------------------------------------------------
「さて、どーんなせっかいかな?」
今回の蒔風世界旅行。今、彼は山にいます。
どうも、神社の裏手にいるらしい。
ここからの展開を、失礼ながら簡単に説明させていただこう。
神社に出る
↓
なんかあったらしい
↓
誰か二人が駆け出した
↓
ゲート先の神社にいたなら主要人物?
↓
追いかける
↓
「なにか」を止めてる?
↓
その「なにか」が蒔風に気付く
↓
追っかけてきた
こういう訳で、蒔風は冒頭で言った通りに走っている。
「走んのは嫌いじゃないから構わないけど!飽きた!蒔風は飽きたわ!」
止まろうと、後ろに迫るそのなにかを見る。
流れてきた情報によるとあれは太転依(たゆたい)という、妖怪みたいなやつらしい。
彼を追いかけてるのは。まるで猿みたいな太転依。
とはいえ、色が黄色を基調としたカラフルな体毛をしているが。
手に持っているバナナは先ほどの二人の言葉を盗み聞きしたところ、どうやら盗んだものらしい。
あの二人は太転依の問題解決のコンビなのだろうか?
《・・・・せ〜ん》
「ん?」
《・・みませ〜ん。すみませーん!聞こえますか?》
「なんだなんだ!?」
《いまテレパシーで貴方に話し掛けています》
「ああ、なるほどね。さっきの人ね」
《はい》
「唐突な自己紹介ターイム!オレ、蒔風舜。Are You name?」
《み、泉戸裕理です》
「おお、それで泉戸青年。あいつ盗っ人なん?」
《え?は、はい》
「捕まえんの?」
《そうですが・・・あなたはこのまま走って来て下さい!決して手を出さないで下さい!》
「うーん。そう言われると手を出したくなるのが人の性」
《待って下さい!危険です!》
「大丈夫。手加減・・・・」
《あれはそんなことしません!》
「いや、オレがする方」
《は?》
「早く来てね」
《待っ(プツン)》
ズシャ、ザザッ!
蒔風が止まり、太転依が突っ込んで来る。
「猿相手なら彼が一番
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ